小説 IN SIDE WATCH

第 76 話 開幕戦を終えての 楓

無事に、準決勝に立ち上がった楓。しかし、表情が・・・・苦痛に名表情へと・・・・変わった

控え室に戻った楓・・・・心境は・・・・苦難へと・・・・・追い込まれていく

楓:無事に・・・・勝てた・・・・・でも・・・・・今の私では・・・・・あと1ヶ月もない・・・・・・

控え室に駆け込んで行く修一。今の状態では、励ます事ができるのだろうか・・・・・。

修一:楓ちゃん。浮かない顔して、どうかしたのかい?

修一が、いつものように聞いてくる事に、楓は素直に答える。話せる相手だからである

楓:あ・・・・先輩・・・・・私・・・・・自信が無くなってしまって・・・・・・

想像以上に自分が追い込まれていた。修一は、そう感じた。

修一:無理もないと思うよ。俺も、そうだったからね。雷門トーナメントの時は

1日での戦いだったからね。1回勝てても、3回勝たないと意味が無い事に悩まされたよ。

でもね、勝つと言う事は、自分自身を強くする。それと同時に、お客さん

ファンの皆さんも一緒になって、応援してくれてる。その期待に応えたい

その気持ちに変わりは無かった。楓ちゃんも、沢山のファンの皆さんが付いてるからね

楓:そうですね。ファン投票で選ばれて、最後の椅子をかけて

このトーナメントの連覇をする事に、意味があると思いました。でも、去年と比べて私は

弱音を吐いてます。今、この状態で。自分でどうしたらいいか・・・分からなくなってしまって

何も考えられなくなって・・・・落ち込んでしまって・・・・・・。

修一:楓ちゃん。今は何も考えなくてもいい。先の事は、今、考えても何も浮かばないよ

焦る事は、危険を意味するからね。大丈夫だよ。楓ちゃんの周りには。皆がいるから

皆が、楓ちゃんの事を応援してくれている。それは忘れないでね

楓:大丈夫だと思います。でも、不安は隠せないですけど・・・・・。自信を持たないとですね

先輩が、こうやって、いつも声をかけてくれるから。私も、自信を持てるのですよね

今のままでは、行けないですね。次の時も、勝ちに行かないとダメですから

何とか、自信を付けさせる事に成功した修一。しかし、これで果たして

楓は、自信を取り戻す事が、出来たのであろうか?

こうして、エクストリーム GP 2008の開幕戦の幕が降りた

修一は、1人で、のんびりと、会場を後にした。

住宅街を、普通に歩いて行く修一。そこに目にした光景は

家庭を持っている、母親・父親の姿。子供と一緒にいる家族を目にする

修一は、1人暮らしなので。家族が羨ましいと思ってしまう。

1人今日の、夕飯の買い物に向かう修一。何にしようかと考えていると

揚げたてのメンチカツが、3個入りで販売していたので。これを購入した

たまには、こんなのも悪くないなと、手が出てしまう修一だった。

修一:いつもだったら、自分で作るのだけど・・・・今日は、少し手が出るような事ではないな

メンチカツは、結構美味しいから。揚げたては特に美味。

夕食は、これと、お味噌汁と、卵焼きだな。それがあれば、文句はないな。

こうして夕食の買物が終わり。自宅へと戻っていく修一。通りかかった本屋に寄った

修一:ん?何だこの本は???人間の心理学。心理学か・・・・。分からないな

でも、これはある意味、興味がある人は良いかもしれないな。俺は、興味がない

心理学の本を見たけど、興味が沸かなかった修一だった。本屋を後にした

そして、15分をかけて、自宅に帰りついた。自宅に入ろうとすると。そこに居たのは

修一:楓ちゃんか・・・・・?

楓:先輩・・・・・おかえりなさい。ここで待たせてもらってました。

楓が、修一の自宅でずっと待っていたのであった。こんな寒い時に。

しかし、表情がさっきよりも、明るくなっていた楓。待っていたのには訳ありか

修一:ここでは寒いから、中に入ろう。楓ちゃん

楓:はい。

この2人は、確かに格闘技には自信がある2人。接点が、ここから繋がっている

楓:先輩は、今から夕食ですか?

修一:そうだよ。楓ちゃんは、もう。済ませてきたのかな?

楓:はい。夕飯を済ませて、お風呂に入って。疲れを取って来ました

修一:あれだけ動きをして、疲れないのかな?慣れてるのだろうね。

楓:疲れないですね。今日の開幕戦は、1戦だけだったので。大丈夫です

修一:なるほど。夜の21時か。こんな夜に、外出して大丈夫なの?

楓:両親が、旅行中なので。私1人なのです。頼りなのは、先輩だけです

楓の両親は、現在は旅行中で、楓は、1人で留守番をしている

楓は、1人っ子なので、頼れる人が居ないのが、気にしているのである

普段の相談相手も、美紀に、話して聞いてもらっている。

友人が少ないだけに、1人で苦しんでいる事が、多数あると言われている。

修一:そうか。それはそれで大変だからな。俺も1人だけどな。普段がね・・・・。

楓:先輩は、強いですから。気の持ちようが、凄く良いので。相手して頂いた時に

分かりました。先輩は、こんな事では挫けないって。私は、そう思いました。

 

次回予告

楓が、修一の事を、ずっと見ていた事を。今、話される。修一は、どう受け止める

NEXT 修一の心に映る物

それでは、次回をお楽しみに。眠りについて!待機せよ!!

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