小説 IN SIDE WATCH

第 67 話 苦悩の夜

修一・楓・美紀の3人は、夕焼けに誘われるようにして、話をした。夢に向かって走って行く

希望に向けて、自分の道へと進んで行った。時には、3人で進んで話す様になった

時には、真剣に3人で話す事も必要だと思った。これを大事に、話す事を決めた

そして、丘を降りて、3人は自宅へと帰って行った。

美紀:修さんは、色々考える事は多いけどね。何かと、考える事が多いと思うのですね

私は、何も考える事は無いけど。でも、自分で、どうしたら良いか分からない事も沢山

でも、修さんや、楓ちゃんは、色々な事を考えているから。その点・・・・私は・・・・・。

学校の事しか考えてないから。勉強の事ばかり。自分から、何かをしようかと思ったこと無いし

女性と言っても、喧嘩をする事も無いし。私は何も・・・・出来ないのね・・・・・・。

いじめで思い出したけど・・・・・私も・・・・・受けた事・・・・・・・ある・・・・・・。

修さんや、楓ちゃんには言えなかったけど。小さい頃。同じクラスの、女の子にいじめられた

私は、毎日泣いてた。今は、何も無いけど・・・・・。私・・・・・・何も出来ないのね・・・・・・。

私・・・・・ただ弱いのね・・・・・・・苦悩に悩まされるのね・・・・・夜になると・・・・・考えてしまう

美紀は、1人部屋の中で苦悩に悩まされる事が多かった。

それだけ自分との、戦いが続いていた

自分の過去を、断ち切る事が出来ないが為に。こんなにも、苦しんでいる姿を

誰にも見られたくないからだった。苦悩は過ぎても、抱え込んだ、悩みの種はいつしか

自分へと跳ね返って来る事が多い。美紀は、今がその時だと感じていた。

どうすれば、この苦悩から断ち切る事が出来るのかと、毎日考えていた・・・・。

一方楓は、明日の、エクストリーム GP 2008の為に色々と準備をしていた

楓:私にとっても、この大会は、ファンの皆さんの協力があって出場できるのだから

この期待に応えられるように、精一杯の気力で望んで行かないと、失礼に当たるから!

そう言えば、今日、河合先輩。後藤さんのジムで、余り話さなかった。何か沈んでた。

先輩何かあったのかな。この、エクストリーム 2008 が終わったら、ちゃんと話してみよう

この事は、新田先輩には内緒にして置かないと。河合先輩が聞いたら、きっと・・・・・

話して欲しくないと思う・・・・・。私には分かる。きっと、私と同じ運命を辿っていると思う

一方、浩二は、自分の事を、空手で証明して見せると、新田を超える為と、考えていた

浩二:先輩は、凄い実力の持ち主、でも、それを見て、俺も空手を始めた。

いつか、先輩を越える為に。そしていつかは、先輩と戦う事になる。そうなった時は

俺は遠慮なく、先輩に噛み付くだけ。そして、先輩を超えてみせる!!!

それまでは、負ける訳には行かない!!!

そして、健一は、自分の無力を情けに、変えての苦難に悩まされていた。

健一:僕は確かに、弱い男・・・・でも、始めて、修一兄ちゃんと出逢って、こんなに凄い

強気になれたのは生まれて初めてだった。格闘技を始めたいけど、親から猛反対を受けた

確かに、格闘技は、人を殺める物ではない。自我を強くする為にある。

お父さんは、確かにそう言っていた。修一兄ちゃんも。格闘技は、人を痛みつける物ではない

お父さんも、格闘家だから、それだけの事は分かっているはず。だから、格闘技をさせない

でも!僕は強くなりたい!!!格闘技を始めて、弱い人を助けたい!!!!

そして、修一は。格闘家として、学生として、どっちを取った方が良いのかを、考えていた

修一:確かに、俺は、格闘技をしながら、学生をやっている。プロの格闘家を目指すのも

すべては俺の選択次第。でも、結果が付いて来ない。確かに、去年。雷門トーナメントでは

優勝はしたけど・・・・練習はそこまでしていないから・・・・・結果が付いて来ない・・・・。

この大会・・・・・優勝できるのかと・・・・・重くプレッシャーがかかってくる・・・・・・・・

期待をかけて来る、皆さんの期待に、俺は・・・・応える事は出来ないと思う・・・・・・・・。

結果が全てではない・・・・・。やるだけの事やるだけ・・・・・・。結果はどうであれ・・・・・。

こうして、色々な思いを、苦難の中で答えを編み出す事が出来るようになった人々

命とは・・・・自分に取って大切な物・・・・しかし、もっと大切な物がある・・・・・

それは何かと言うと・・・・人間が何も出来なくなって・・・・退屈した時の恐怖感が

一番怖い・・・・命よりも怖い・・・・・死ぬのが怖いのではない・・・・・

人生にやりがいを無くした時が、本当の恐怖なのだ!

命とは、生きる物であり、退屈を無くす為にある物

そして、自分が求めている物を探しては、それを有言実行、言葉で言ったら即行動

欲しい物は、自分の手で掴み取れ。無くした物は、自分の手で取り戻せ

それが、分かるのも時間の問題になって来る。きっと、自分の答えを導き出すはず

修一・美紀・楓・浩二・健一の、自分の答えを探し出した時、行動に移すであろう

 

次回予告

苦難の夜から、エクストリーム GP 2008の朝が明けた。どんな1日になるのか。

NEXT 希望の光に望みを

それでは、次回をお楽しみに。眠りについて!待機せよ!!

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