小説 IN SIDE WATCH

第 54 話 鍛錬後の休息

練習の後の、珈琲を入れる修一。ゆったりした気分で、リラックスしての休養

トーナメントまで、あと5日を切った。大会当日は実力を全部出し尽くす思いを

考えながら、ゆったりと珈琲を片手に真剣になる修一。雷門の時の様に

完全燃焼で、試合が出来る事は、もう無いかとそう考えていた。

何故かと言うと、修一本人は、かなりの自信を無くしていたからだった。

修一:しかし、この足も長い事使ってるけど。去年の雷門トーナメント時は

もうダメかと思った。ドクターストップをかけられるかと本気で思ったからな。

足が完全に腫れ上がって、動けないくらいの痛みを抱えての決勝戦で、最後に賭けた

カウンターが上手く行ったから、ラッキーヒットだったけど。当たってなかったら

恐らくあのまま、「負けていただろうな」

今年の、DEAD OR ALIVE トーナメント 2008 

これが最後になるかもしれないな。俺の格闘技も。黒田の様に、俺も強くなりたいと

そう思っていたが、もう身体が付いて行かないな。でも、此処で挫ける分ける訳には行かない

楓ちゃんも、今年の、エクストリーム トーナメントの出場も難しくなっているからな

楓ちゃんは、去年は、エクストリームの「王者」を勝ち取った。実力で

俺も、去年の雷門トーナメントの「王者」勝ち抜いたこの実力で、今年も頂天に上がる

例え、この身体がダメになっても。その時は、ドクターストップをかけられる時

真剣な表情を浮かべての、修一の表情は、今年の、DEAD OR ALIVEに

全てを賭ける覚悟をした。珈琲を飲みながら。自分の身体をダメにしても

この大会に、優勝したいこの気持ちは、恐らく、黒田以上の気持ちだった。

格闘技を始めて、5年。修一は、中学生の時から、空手をしている。

しかし、結果が出なくて、辞めようかと真剣に考えた時もあった。

何の結果も残せなくて、何をやっても「意味が無い」こんな不安だけだった。

修一は、自分の弱さを見つめ直した。自分はこの程度で終われないと。

そして、巡りに巡って来た。アマチュア格闘技の大会。雷門トーナメント 2007

この大会に出場して、自分が「求めている物は」何なのか?それを掴み取る為に

この大会に出場した。足の激痛が走る位の苦しみを抱えながらも、この大会に優勝した

修一がそこで、掴み取った物は、プロの格闘家の転校だった。アマチュアで真剣に頑張って

プロの格闘家に、なりたいと言う事を、夢見ていた。時間は、夜の8時を回ろうとしていた

修一:そろそろ食事にするかな。練習がハードすぎて、かなりの空腹だな。身体に悪いな

今日は沢山食べるとするかな。自分で作っても良いけど。さすがに身体が動かない。

黒田の、練習環境が、こんなに厳しい物とは知らなかった。今日は出前を取ろう。

こうして、いつも出前をしてもらっている、天竜軒に電話して

チャーシュー麺とチャーハンの大盛りを注文した。案外少食だった。

修一:此処のチャーシュー麺が美味しいのよ。親父さんが作ってくれるから。

1人暮らしを始めた時は、良く食べに行っていたな。最近では出前になっているけど

でも、此処の親父さんにも、随分お世話になったな。俺が沈んでいた時も

真剣な言葉で励ましてくれたし。食事代も、ただで良いといってくれたし。

お世話になるばっかりだな。俺って・・・。今年、始まったばかりだからな。

成績を残せるように、自分で努力をしないとな。負けないぞ!!!俺は!!!!

 

次回予告

1人での食事、のんびりした空間。静かな雰囲気で音楽を聞きながら、眠りに付く

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それでは、次回をお楽しみに。眠りについて!待機せよ!!

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