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平和と民主主義 大分県議会 県民クラブ

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活動報告

県民クラブ災害現地調査(2018/8/8〜9)

 会派所属議員で調査団を構成し、二日間の日程で豊後大野市、由布市、中津市を訪れ、大規模な地すべりや斜面崩壊による被災地の現地調査と地域課題に対する研究を行ってきました。
豊後大野市朝地町綿田地区の地すべり災害の現状
 まず初めに、豊後大野市役所を訪問し、川野市長から昨年五月に発生した朝地町綿田地区の大規模地すべり災害の経過と現状について説明を受けました。
発災当初は、9世帯17人が避難する状況となっていましたが、現在でも2世帯4人が元の家に戻れない状況です。
 現在、豊後大野土木事務所による施工で、直径3.5m、深さ20m〜40mの集水井を10本ほど掘るなど、地すべりを抑制する工事が続けられていますが、完全に動きを止めるには至っていないとのことでした。
 被災エリアの一部では田植えが可能となっていますが、被災者の皆さんが一日も早く安心の生活を取り戻せるよう、工事の早期完了を願います。
由布市の地域課題について研究・調査
 次に由布市役所を訪問しました。相馬市長から、一昨年の熊本地震と観光動態の現状等について説明を受けました。
 熊本地震後は、「九州ふっこう割」旅行商品の販売等により、観光客数は回復してきたものの、その後の九州北部豪雨等の風評被害の影響から、完全には持ち直していないとのことでした。
 由布市としては、温泉だけでなく、トレッキングなどを組み合わせた「体験型」の観光素材の開発にも取組んでいるとのことです。
 今年、由布院駅前にオープンした「由布市ツーリストインフォメーションセンター」を拠点とした九州・大分での広域観光の展開が求められます。
湯平温泉の魅力開発について意見交換
 続いて、由布市の湯平温泉の観光協会や旅館組合等の役員を務める皆さんと意見交換。
 湯平温泉の開祖は八百年前とされ、かつて全国の温泉地のなかでは「西の横綱」と言われた存在です。
 各旅館にある内湯も人気の「売り」ですが、川沿いにある5つの共同温泉も名物で知られています。地元皆さんの一番の悩みは、その共同温泉の湯量と温度の確保とのことでした。
 若手の皆さんも、5年後・10年後の湯平温泉を何とかしたいと頑張っているところ。
 湯布院とは印象の異なる「秘湯」の雰囲気と石畳の風情を活かし、「西の横綱」に返り咲く日を期待するところです。
突如発生した中津市耶馬渓町の斜面崩壊を調査
 最後の訪問地は、中津市耶馬渓町。今年の4月に発生した大規模な斜面崩壊災害の状況について説明を受けました。
 今回の災害は、雨も地震など何の前兆となる事象もないなか、突如未明に斜面が崩壊し、大きな岩を含んだ土砂により6名の尊い命が奪われました。
 救助・捜索には、12日間で延べ6100人が携わったとのことでした。現在は、県が斜面の復旧工事を行い、中津市と連携し、家屋を失った2世帯と対岸の3世帯の計13人の生活支援を行っています。亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様には、お見舞いを申し上げるところです。
 このような地形は県内あちらこちらにあります。災害前にミミズが大量に出てきているのを見たとの情報はありましたが、「科学的」前兆現象は確認できていないとのことです。
 崖下で湧水の濁りなど、普段と違う様子が見られたら注意が必要です。科学で解明できない予兆もあると思います。英知を集め、住民の命と財産を守らなければなりません。


大分大学減災・復興デザイン教育研究センター調査(2018/2/19)

常設の教育研究センター発足!
●【CERD】へ
 2月19日(月)

県民クラブでは、大分大学減災・復興デザイン教育研究センター【CERD】(サード)に伺いました。
 この【CERD】(サード)は、「
Center of Education and Research for Disaster Risk Reduction and Redesign」の略ですが、大分大学内に常設の研究センターとして、本年1月発足しました。
 本格的な活動は、新年度となる本年4月からということですが、これまでにマスコミ等で多く取り上げられ、活動内容などに注目が集まっていることから、県議会で防災・減災をテーマに種々論議をしている県民クラブの「防災・減災調査会」としてお話を伺ってきました。
 「CERD」(サード)代表は、理工学部の小林祐司准教授(専門:都市計画)が務められており、学内各学部から横断的に関係する教授や准教授が名を連ねておられ、支援・連携体制として学内の産学官連携推進機構及び、研究・社会連携課も含まれていました。

●センター設置目的
 センターの設置目的を伺いましたところ、代表の小林祐司准教授は、「今後迫り来る災害への対応をより進化させるために、災害前から復旧・復興段階までの連携を図る研究プロジェクトを実施する事としており、関連主体、他大学との連携を取りながら、地域における防災対策強化のための教育・研究・地域貢献活動の2つの柱、『防災教育・リスクマネジメントユニット』、『復興デザインユニット』を立て、プロジェクトを実施する事としている」と述べられました。
 また、「災害時に学外関係機関・研究者や医学部による救援救護活動と連携を図り、災害情報を迅速かつ機動的に調査・収集し、災害対応に向けた情報の共有・提供、技術的な支援を行う。さらに、平常時は防災・減災に関する研究に加え、地域防災教育への支援活動、学内防災教育の充実、そして復興・復旧に関する地域支援活動を行い、持続可能な地域防災を支えるため、安全・安心のまちづくりに貢献する大分大学を目指すこととしている」とも述べました。

●活動の二本柱
 前述の『防災教育・リスクマネジメントユニット』では、@地域における防災教育の実施、A地域課題把握とリスクマネジメントの強化、を取り組まれる事としており、県内自治体・教育委員会、大分地方気象台などと連携し、防災教育の支援充実を挙げています。

 『復興デザインユニット』では、復興デザイン研究と地域社会との連携を課題に挙げており、災害発生後の迅速かつ効率的な「ひと」と「まち」の復旧・復興を進めるため、事前復興の考え方をもとに、復興デザイン研究と地域社会との連携がテーマでした。特に、地域課題では、防災だけではない、地域そのものの現在から将来にわたる課題の把握と発災時の地域支援のあり方を検討課題にしています。その上、事前復興のための調査・研究としては、県内自治体との連携をもとに、事前復興・災害復興への提言を行う事にしていました。

●期待される効果として
 期待される効果として、小林代表は、@防災教育の実施による災害対応力の強化と活動の活性化を挙げられ、防災・減災教育や活動の多様化と活性化、大学内外の防災(リスク)教育の充実、産学官、地域内外のリスクコミュニティ形成。A地域課題への対応として、平時からの地域活性化と地域連携を挙げられ、災害前からの復旧・復興段階に至る地域活性化への取り組みを支援し、各主体との連携に加え、人材育成プログラムへの展開が図れること。B復興デザインの取り組み強化として、災害前の復興デザインの提案、災害後の迅速な復旧復興と支援体制強化が図れるとの点が挙げられています。

●これからの調査・研究に大いなる期待!
 この調査について、県民クラブ議員の参加者からは「大分大学にこうした研究機関が常設されてとてもありがたい。いろんな角度から相談ができる」という声や、「防災や災害対策に関する知見が一段と高められることに期待があります」や「このセンターと関係する学生が県内企業に就職するなど、人材育成の役割を果たしてほしい」などの意見も出されており、これからの調査・研究に大いなる期待が寄せられています。
 当日、小林代表の説明の後の質疑では、参加者全員が質問を行い、一段と深まった視察となりました。当センターが今後益々発展することを期待しつつ、大分大学を後にしました。

第3次特別支援教育再編計画に関わる調査(2018/1/22)

新たな施設整備の構想について管理職や特別支援教育課長にお話を伺いしました
 大分県教育委員会は、第3次特別支援教育の再編計画を発表し、パブリックコメントを広く募集しました。それに対する回答はまだ出されていませんが、県民クラブでは、1月22日に特別支援教育にとって大がかりとなる再編計画の該当校への調査を行いました。


 今回の再編計画は、要約すると下記の内容となっています。

・児童・生徒数が減少しているろう学校をもう学校敷地内に移転し、それぞれ独立した運営を行う。(施設によっては共有部分も設ける)
・大分市の大規模化した新生支援と大分支援の児童生徒を地域によって振り分け、ろう学校の跡地に新たな特別支援学校を建設する。建設が求められていた高等支援学校も建設する。
・別府支援学校の児童・生徒を鶴見支援と石垣原支援に振り分ける。南石垣支援を建て替える。 

 今回は、大分市内のろう学校、もう学校、別府市の別府支援本校と鶴見校、石垣原校に伺い、再編計画への要望や現在困っていること、新たな施設整備の構想について管理職や特別支援教育課長にお話を伺いました。それぞれの学校からの要望や聞いたことをまとめてみます。

ろう学
・現在児童生徒数は38名
・保護者から、地域との利便性やこれまでのつながりを絶たれるのは寂しいという声がある。移転先のもう学校は、国道に面していて心配でもある。
・聴能検査の部屋はしっかりとしたものを作ってほしい。

もう学校
・現在児童生徒数27名
・現在もう学校の教員の免許保有率は7割。もう教育もろう教育も大学の専門科が少ないので、認定講習の機会を増やしていく。(特別支援課から)
・保護者は、かなり不安を抱いている。共用部分での異なる障がいを持つ子どもがぶつかったりしないだろうか。動線部分での重なりを心配している。
・2011年に発覚した重油漏れ事故の処理対策が2018年度までかかる予定なので早急にそれを終わらせていただきたい。

別府支援学校
・現在児童生徒数は83名
・8年前の第2次再編計画で分校(鶴見・石垣原)の子どもは減っている。
・子どもにとってよりよい環境を作っていきたい。
・保護者から不安の声は聞かない。肢体不自由と病弱(精神疾患)の子どもたちがそれぞれにコミュニケーションができている。

別府支援学校鶴見校
・現在児童生徒数は30人
・別府発達医療センターと連携している。
・学校現場で働く人の生の声を直接県教委に伝えるために学校ごとの総意をきちんと伝えて行く。
・細部のことについては、これからの議論になると思う。スケジュールが定まるとありがたい。
・現在、困っていることはないので再編計画の最後になるのではと思う。

別府支援学校石垣原校
・現在児童生徒数は12人
・人工呼吸器をつけている子どもから腎臓病治療などの短期入所の子どももいる。
・体育館を広げて欲しい。平成元年は100名を超えた子どもがいた。
・西別府病院と連携している。
・卒業しても病院に残る子どもが30人ほどいる。
・これまで就学していなかった過年度の人が入学してくる。50代の人もいる。

 直接学校に伺い、限られた時間ではありましたが、いろいろな話を聞くことができました。特にそれぞれの障がい毎に特別に配慮していることが理解でき、やはり個別の支援体制を充実していくことを忘れてはならないと感じました。
 別府の3校は、多少の改修は施されていますが、老朽化が著しく、新たな再編の中で児童生徒が使い勝手の良い学校にしていかなければならないと思います。
 3月以降にタイムスケジュールが出てくると考えられますが、丁寧な進捗を行っていかなければならないと痛切に考えます。
 時代の流れの中で、以前なら学校に通えなかった児童生徒が通学したり病院生活を送ったりしています。同時にそれぞれの地域の通常の学校にも障がいを持つ子どもが通っています。県がこれまで、特別支援教育に大規模な予算を充てることはありませんでしたが、この機会に関係者や専門家の意見を十分にくみ取りながら特別支援教育の充実を進めて行かなければならないと考えます。今後は、県民クラブからも積極的に意見を伝えていきます。

いばらき出会いサポートセンターの婚活事業に学ぶ(2017/8/30〜31)

昨年度1年間の実績だけで成婚219組、累計成婚実績がなんと1,775組
 8月308月30日(水)から31日(木)にかけて、県民クラブでは茨城県が行っている結婚支援事業をの取り組みを、大分県労働者福祉協議会の役員の佐藤寛人・理事長(連合大分の会長も兼ねられています)や吐合史郎・専務理事、藤塚隆弘・常務理事の方々と共に学びに訪ねました。


 茨城県では「 (一般社団法人)いばらき出会いサポートセンター」が素晴らしい取り組みを進めています。いばらき出会いサポートセンターは、11年前から(社団法人)茨城県労働者福祉協議会が行っていた婚活事業を基にして、2006年に県と茨城県労働者福祉協議会が共同で設立した組織です。
 大分県でも、また県内の自治体、さらには全国の多くの県や自治体が婚活事業に取り組んでいますが、なかなか実績が上がっていないのが実情です。そのような状況の中、いばらき出会いサポートセンターでは、昨年度1年間の実績だけで成婚219組、累計成婚実績がなんと1,775組で全国で1位という圧倒的な実績を残しています。
 いばらき出会いサポートセンターの取り組みの話を聞いた大分県労働者福祉協議会の役員の方々が、県民クラブに「一緒に行って学びませんか」と声をかけてくれたのが今回の視察調査のきっかけでした。

 レンガ造りの歴史と風格のある茨城県庁に着くと、茨城県労働者福祉協議会の和田浩美・会長(連合茨城の会長も兼ねられています)が出迎えてくださり、「いばらき出会いサポートセンターの結婚支援事業については、色々な行事の場でPRをしてきました。この支援事業の特徴は“県行政とタイアップしているため信用度が高い”、“入会登録料が安い(3年間有効で1万500円)”、“会員登録者が多い(約2500人)”です。先日は、作家の林真理子氏をイベントに招致して自身の経験からの講演をしていただきました。さらなるPRのため、いつかテレビ番組の“新婚さんいらっしゃい”を誘致したいと考えています。」と挨拶を受けました。
 続いて、茨城県少子化対策課の服部課長補佐から、茨城県の少子化の現状と結婚支援について説明を受けました。特徴的な内容については次の通りです。

 茨城県も人口減少局面に入っており、2000年の299万人がピークで2015年段階で292万人となっている。昨年の合計特殊出生率は1.47。茨城県の社会減の特徴としては、女性の東京圏への転出が多いことである。知事からの委嘱によるマリッジサポーター462人にも活躍いただいている。茨城県の総合計画に出会いサポートセンターによる成婚目標数を明記している。


 続いて、いばらき出会いサポートセンターの久保木事務局長から説明を受けました。特徴的な内容は次の通りです。

 会員登録者のうち、女性は30代が多く、男性は40代が多い。取り組む上での最大のポイントは、会員のプライバシーを守ることである(むやみに個人情報が洩れることがトラブルにつながるし、センターに対する信用にも関わる)。パーティー等の婚活イベントも行っているが、イベントを通じての成婚例は少ない。会員が利用しやすいよう、センターの開設時間も工夫している(土日、時間外対応あり)。100組成婚する度にマスコミへ報告している。


iPadを使った「マッチングシステム」
 説明を受けた後、会員が「ふれあい」(お見合い)を行う部屋と、センター専用のiPadを使った「マッチングシステム」を使って会員がパートナー検索を行う部屋を見学させていただきました。センターでは、お見合いする前の会員同士が顔を合わせることのないよう利用時間を調整しているとのことでした。 また、センター職員にiPadを使用した「マッチングシステム」にテスト入力をしていただき実際の利用感を試してみました。

 晩婚化や生涯未婚率が上昇するなか、本県においても婚活パーティーや結婚に関する情報発信等の婚活支援事業に取り組んでいます。大分県の新長期計画の策定後、本格的に取組みを始めて3年目に入っていますが、残念ながら成婚組数は把握しているのが1組と成果が上がっていません。
 対して、茨城県の取り組みによる成婚実績が多い要因は、行政とのタイアップによる信頼度に加え、パートナー探しが効果的にできる仕組み(iPadを使った“マッチングシステム”を開発)を有しているところだと感じました。
 一般的に行われている婚活パーティーを通じての「出会い」とは異なり、会員登録料を納めてパートナー探しをするところは、利用者の結婚に対する「本気度」が高いと受け取れます。また、茨城県の総合計画に成婚目標数(2020年までに累計2,700組)が掲げられているのも行政側の「本気度」が高く、それらが功を奏して成婚実績数に結びついていると感じます。
 茨城県としては、婚活パーティー等のイベントは成婚に直接結びつくものでないと考えているようで、あまり重要視していないようでした。なお、地域における世話役として若者の出会いの相談・仲介等を行うボランティア「いばらきマリッジサポーター」に成婚記念品贈呈(5万円/件)が予算化(年間:250万円)されているのは特色ある事業です。
 「いばらき出会いサポートセンター」に関連する茨城県の予算は2017年度に5,700万円が計上されており、知事の「肝いり」事業と言われるだけあって県からの財政支援は手厚いものがあります。

 大分県の取り組みは、茨城県のようにパートナー探しを直接支援するような結婚支援事業は少なく、婚活に関連する情報発信や講演等の間接的な取り組みにとどまっており、その結果を把握できていない状況となっています。行政が事業に取り組む以上は、結果が把握できる仕組みにすべきだと考えます。本県の地方創生の推進においても、婚活支援は重要な位置づけです。今回の調査によって学んだ茨城県行政と民間とのタイアップによる「パートナー探し」のサポートは、大いに参考となる取り組みだと感じましたし、今後の政策推進の具体的手法に対する議論につながる意義ある調査活動でした。


島根県隠岐諸島の中ノ島・海士町における地方創生の取り組み視察(2017/8/2〜4)

 8月2日(水)から4日(金)にかけて、県民クラブの県外視察調査として、地域活性の取り組みで全国的に有名な島根県隠岐諸島中ノ島の海士町を訪ねました。
 日豊本線の特急電車で小倉へ、岡山へは新幹線、ついで伯備線の特急電車で米子へ、さらにJR堺線・鬼太郎列車で境港へ、そしてフェリーに乗り中ノ島・海士町に着きました。移動だけでもかなりの時間がかかりました。


「自立・挑戦・交流」〜人と自然が輝き続ける島
 中ノ島・海士町の青い空、澄み透る海、本当に素晴らしいところでした。ゆっくりするまもなく、説明を受ける会場に移動し、海士町役場の大江・地産地商課長から「ないものはない〜離島からの挑戦、最後尾から最先端へ」と題し、財政危機に直面した平成16年からこれまでの間の取組みについてお話をお聞きしました。この日は、大分県議会からの10人をはじめ、岐阜県高山市議会、宝塚市、函館大学、専門学校教諭など全体で25人が一緒にお話を聞きました。ちなみに、地方創生の成功事例で注目を浴びる海士町では、年間2,500人(平成28年度実績値)の視察者が訪れるとのことです。
 参加者からの質問に対する回答もふくめ、海士町の地方創生・地域活性化に対する考え方・取り組み内容は次の通りでした。

 ○「平成の大合併」が全国で広まる当時、近隣1町・1村との合併を進めるよう県からかなり圧力をかけられたが、住民の海士町に対する強い思いを尊重して単独町制でいくことを決断した
○離島振興法の適用もあり、国の予算による公共事業が島民の暮らしを支えてきた側面があるが、他方で地方債の負担も嵩むなか「三位一体の改革」による地方交付税の大幅削減で一気に財政危機に直面し、徹底した行財政改革に取り組んだ(これは「守り」の戦略である)
○町三役は50%の給与カット、職員は30%を給与カットし、その財源の一部は町の子育て支援策に充て、使途の「見える化」を図った(結婚祝い金、出産準備金、出産祝い金、保育料の第3子以降無料化など)
○次に、生き残りをかけた「攻め」の戦略として、地域資源を活かした産業の創出をはかり、雇用の場を増やし、外貨(島外の資金)を獲得して島の活性化を進めてきた
○「島まるごとブランド化」で「地産地商」に取り組んでいる(さざえカレーの商品開発、岩ガキ養殖の成功、CASを導入した海産物の販路拡大、隠岐牛の出荷拡大、天然塩づくりの復活、コシヒカリ本気米の首都圏への売り込みなど)
○外部(首都圏⇔海士町)との交流を大切にしている(この取組みを通じてIターン者が増加している)
○「官から民」でなく「官から官」である(地方こそ、役場・職員が動かなければ地域が良くならない)
○島前高校魅力化プロジェクトでは「志を果たすために帰ってこい」と、生徒たちを導いている(高校を卒業して島から外に出ても、東京などの都会で志を果たすのではなく、都会の大学などで学んだことを、島に帰って島のために活かしてほしい)

 以上の説明を受けた後、海士町役場の藤田・交流促進課が同行し、以下の島内施設をマイクロバスにて視察しました。
CAS凍結センター(生物の細胞組織を壊すことなく凍結させる冷凍システム。この技術により、解凍後もとれたての味を食することができるそうです。離島の流通ハンディを克服し、首都圏への販路を拡大できたそうです。)
役場:図書館(子ども議会での小学生からの提案により「島まるごと図書館」構想が実現。島内の学校、公民館、診療所などで図書の貸出しと返却が可能だそうです)
身障者作業施設「さくらの家」(クロモジの木を使ったフクギ茶づくり。大分県別府市から来ていた後藤さん【現在は別府市に在住】が「福来茶」として商品開発したものだそうです)

海士町の取り組みを大分県で活かすためには‥
 大分県でも当然ながら地方創生を県政の中心課題と捉え、2015年に策定された「まち・ひと・しごと創生大分県総合戦略」(以下、県総合戦略)に基づいて各種施策を推進しています。終戦直後は7,000人あった人口が、今や2,300人まで減少している海士町ですが、「三位一体の改革」による財政危機に直面し、町長は「何も手を打たなければ無人島になるだけ。公共事業依存から脱却し、島に産業を起こして島の商品を島外に売り、島に人を増やす。島の活性化には“よそ者”、若者こそが必要だ」と、様々な努力を島民みんなが気持ちを合わせて取り組んだそうです。その結果、海士町としては現段階で人口減少にほぼ歯止めが掛かっている状態にまで至っています。
 海士町に行って感じたことは、移住者が多いことです。海士町の施策で活躍されている方々もそうであるし、私たち視察者を港と宿舎の間で送迎してくれる車の運転手の方も移住者(北九州や大阪など)でした。また、宿舎の女将もそうですが、島で出会う皆さん全てが島を訪れる人々を「おもてなし」してくれているようで、「再び来てみたい」と思うのは当然です。
 大分県では、来年、国民文化祭・全国障害者芸術文化祭、再来年がラグビーワールドカップ大会が開催されます。これまで以上に「おもてなし」に力を入れていますが、海士町のように常からの「おもてなし」ができるようにならなければならないと感じました。
 また、自然、水産、農業などの地域資源を活かして、外貨の獲得に力を入れるところも本県にとって参考とすべき重要な施策です。地勢的には海士町に比べれば本県は断然優位にあるし、素材も豊富な訳であり、工夫を凝らして取組むべき産業政策はまだまだ多くありそうです。

「ないものはない」
 海士町は「ないものはない」と宣言しています。この趣旨は、「なくてよい。大切なものはすべてここにある」です。(例で言えば、海士町にコンビニはありません)現地へ赴くことにより、そういう貴重な感性(大分のいずれの地域にも大切なものは全てあるのでは)を実感することができました。
 県総合戦略は大分県人口ビジョンを達成するためのものです。言い換えれば、「人口減少」に歯止めをかけて将来的には人口増に転じさせる戦略です。その取り組みも3年目を迎えますが、この間の議会や委員会の中で本県の地方創生に対する姿勢や手法について多くの議論がなされてきました。
 議会側から発言される意見としては、「このままの取り組みで上手くいくのか」というものが多いようです。それは、本県も以前から地域づくりには取組んできたものの、人口減少に歯止めがかかってこなかったところから、県総合戦略の進捗状況に「焦り」を感じますし、抜本的かつ大胆な見直しが必要ではと思う所以にあります。
 地方創生が世に謳われる以前から、海士町はその原型となる取り組みを10年かけて今日の状況を生み出してきた訳で、文字通り地方創生の先駆け的存在です。今回の調査を通じて学ぶところは大変多いと感じました。今後の県政に活かすべき、意義ある調査活動でした。

隠岐諸島に渡る船の出ている鳥取県境港市は、『ゲゲゲの鬼太郎』の作者の水木しげる先生の故郷です。乗船前に水木しげるロードを散策しました。

海士町での宿は、「島宿 但馬屋」さんです。女将さんの民謡、そして踊りを見せていただきました。海士町の民謡「キンニャモニャ」では、両手にしゃもじを持って全員で踊りました。

中ノ島は絶景もあり、海水浴場もあり、食べ物も美味しいところでした。中ノ島には、いたるところに湧き水があり、水田も多くあります。地元の「本気米」はとても美味しいお米でした。


台中市長・市議会長に「大分空港〜台中空港」便の定期便化を要請
  〜県民クラブ訪台記〜 (2017/2/23〜26)

 県民クラブでは各議員が積み立てをしていて、任期4年間のうちに一度、旅行を行っています。今回は、2月23日(木)から26日(日)にかけて久原和弘会派長を団長として11名で台湾を訪ねました。



 台湾から日本には毎年420万人、日本から台湾へは毎年190万人が旅行で訪れています。現在、大分空港〜台湾・台中空港にマンダリン航空のチャーター便(104席)が週一便就航しています。このチャター便は昨年9月に就航し、当初2016年12月までだったのが、2017年3月までに延長され、好調ということでさらに10月末まで延長されています。
 県民クラブとして、このチャーター便の状況把握と利用促進、そして定期便化に向けた要請のために台湾を訪ねました。
 現在、チャーター便の搭乗率は好調なのですが、マンダリン航空の旅行商品が台湾内で販売されているために、ほとんどが台湾の方々の訪日旅行で利用されています。日本国内で、台湾旅行の商品販売が行われれば、さらに搭乗率が上がることだと思います。

台中市長・市議会長と面談
 23日に台中空港に到着し、翌24日に台中市政府(台中市役所)を訪ね、林 佳竜・市長に面会するとともに懇談しました。林市長へ大分県議会の田中利明議長からの親書をお渡しするとともに、チャーター便の定期便化に向けた取り組みを要請しました。市長は「チャーター便ができて、交流が活発になっています。私も近いうちに、大分県に行き、有名な大分県の温泉に入りたいと思っています。定期便化に向けて努力していきます。」と言われていました。また、最近、台湾から日本を修学旅行で訪れる高校も多いことから、更なる教育旅行での活用についても要請しました。林市長は、将来の台湾総統候補と言われる方で、その発言力と行動力に大いに期待するところです。

 台中市は人口276万人で29の区からなっています。台湾では台北市と新北市からなる台北地区に次ぐ2番目に大きな都市です。その名の通り台湾の中央に位置し、様々な交通アクセスの重要な基点となっています。定期便化が実現すると、訪日旅行客が台湾全土に拡大していくと考えられます。

 市長への表敬訪問に続き、林 土昌・台中市議会議長と面会しました。林議長も市長同様に定期便化に前向きで、「今年、ぜひ多くの議員とともに大分県を訪問したい。」と言われていました。

嘉義農林学校の足跡を見学
 翌25日は、台中市の南に位置する嘉義市に移動し、2015年公開の映画『KANO1931海の向こうの甲子園』で知られる嘉義農林学校(現・国立嘉義大学)の記念館を訪ねました。
  嘉義農林学校は1931(大正6)年の第17回全国中等学校優勝野球大会(現・全国高等学校野球選手権大会)に台湾代表として出場し、準優勝しました。当時、台湾は日本の統治下であり、朝鮮半島や満州からも代表チームが大会に出場しています。嘉義農林学校は、日本人、中国大陸から台湾に渡ってきた民族の出身者、もともと台湾にすんでいた民族の出身者により構成されたチームでした。その最後まで諦めない姿勢は、台湾はもちろん日本でも大旋風を巻き起こしたことが映画で表されています。

先哲の功績に学ぶ
 続いて、嘉南市に移動し、日本人技術者・八田與一氏によって設計され1930年に完成した烏山頭ダムを見学しました。この烏山頭ダムの規模は当時アジア最大で、嘉南平野一帯に16,000kmにわたって細かくはりめぐらされた嘉南大しゅう(かなんたいしゅう、しゅうの字はつちへんに川)と呼ばれる大規模灌漑施設を作り上げることとなりました。この結果、嘉南平野の農業生産を飛躍的に伸ばし、水田は30倍、サトウキビ類は4倍に増加したそうです。八田氏はいまだに恩人として地元の方々から厚く尊敬され、ダムを見渡す丘に記念館やお墓が建てられています。

 また、大分県宇佐市出身の中島力男氏は八田氏のもと、水の管理をされていた方で生前墓が八田氏の傍らに建立されています。
 私たち旅行団は、八田氏や中島氏の功績をあらためて学ぶとともに、地元住民のために献身的に尽力されたお二人の姿勢に胸を打たれました。二ノ宮健治議員(由布市選出)によるハーモニカで『ふるさと』の演奏を墓前に捧げ、全員で追悼しました。



台湾大分県人会とも交流
 今回の旅行では、台北近隣に在住されている台湾大分県人会との交流会も行いました。また、近松門左衛門の 『国性爺合戦』のモデルであり台湾の開発始祖と言われる鄭成功・明延平王の史跡や、台北の故宮博物館なども見学しました。
 台湾は食事も美味しく、見所満載です。ぜひ、多くの方々に訪れていただきたいところです。また、インバウンドと呼ばれる訪日観光客を増やしていくことは国や県の観光戦略の柱です。そのためにも大分空港〜台湾・台中空港の定期便化をこれからも県民クラブとしても取り組んでいきたいと考えています。


豊肥本線の被災現場を視察、JR九州に復旧要請(2017/2/7〜8)

 2月7日(火)、県民クラブでは昨年4月の熊本地震で大きな被害を受けた熊本の阿蘇大橋地区を視察しました。阿蘇大橋地区で発生した斜面の大崩落により、国道57号線とJR豊肥線は現在も肥後大津から阿蘇間が不通となっています。
 この豊肥本線は、大分〜熊本を結ぶ重要路線であり、観光ルートとしても早急な復旧が求められています。現在、国交省が崩落した斜面の復旧を図っています。危険な斜面の工事では、当初は遠隔操作によるブルトーザーで工事を進めたそうです。国も全面開通に向けて努力をしていますが、被害が甚大なだけにまだまだ多くの時間と費用を要するようです。
 大規模な崩落現場とともに、崩落した阿蘇大橋の現場は、自然の猛威を感じました。橋については、近くの橋を修復して、とりあえず今夏には繋ぐそうです。

 翌8日(水)には、福岡市に移動して、JR九州本社を訪ね、豊肥本線の全面復旧について意見交換するととともに、一刻も早い復旧を要請しました。JR九州の方々も、一刻も早い復旧をと言われていましたが、当面は崩落斜面の安定性の確保が喫緊の課題であるようです。
 県民クラブとしても、復旧に向けた支援に引き続き取り組んでいきたいと考えています。


TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)学習会を開催(2016/9/29)

 9月29日(木)、県民クラブでは元農林水産大臣の山田正彦さんをお招きして、「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)」に関する学習会を開催しました。今回の学習会には、県民クラブの所属議員だけでなく、他会派の議員、県庁職員も参加していただきました。

 TPPの協定文は、英文で6,000ページ以上に及ぶ膨大なものです。しかし、政府はそのうちの1,800ページしか公開しておらず、国会審議が始まるまでは翻訳版は出さないとしています。
 私たちの生活を揺るがすよう交渉が、秘密裏に行われ、日本の国会議員にさえ内容が知らされない中で、政府は強行採決してでも今国会での批准を目指しています。TPPはどのような問題があるのだろうかと考え、今回の学習会を開催することとなりました。
 山田正彦さんのお話を項目ごとに要約しました。

TPPは誰のための協定なのか
 山田正彦さんによると、TPP交渉を牽引する米国においても、両大統領候補を始めアメリカ国民の78%が反対で、ニュージーランドやオーストラリアでも同じだそうです。今世界では、最も裕福な上位10%の富裕層が世界の富の87.7%を所有しています。日本でも純金融資産で1億2,000万円以上の富を保有するのはわずか2%です。この協定は、こうした一部の富裕層や大企業・投資家にとって有利なルールをさらに進めるためのものではないかといわれています。
 TPPの他にも、「メガFTA」と呼ばれる様々貿易交渉が進んでいますが、貧困と格差を助長し、人権や環境に悪影響を及ぼすのではないかとの強い批判が出ています。
自由貿易は良いこと?
 TPPは、国の垣根(枠)を無くして自由貿易(関税ゼロ、非関税障壁を廃止)を実現しようとするものです。しかし、それぞれの国には、その国独自の環境にかかわる規制や食の安心・安全にかかわる規制、金融の規制などがあります。その規制を本当に無くしてしまって良いのでしょうか。
心配されている事例
 アメリカ国内では、牛肉のアメリカ産という表示ができません。貿易協定を結んだ国から、カナダ産やメキシコ産等の表示をすると牛肉が売れなくなるという理由で、アメリカ政府が訴えられて(ISDS条項=後で説明)敗訴したからです。牛肉など農産物などの国産や産地の表示
TPPが実施されると、牛肉など農産物などの国産や産地の表示ができなくなることは間違いありません。また、遺伝子組み換え(GM)食品の表示もできなくなると言われています。さらに、食品添加物や残留農薬などの規制が大幅に緩和される可能性もあり、食の安全が脅かされることに繋がりかねません。
国内農業の危機
 関税の撤廃により米国などから安い農産物が大量に流入することが予想されます。これに備えて、農林水産省では3兆円の予算を増やす必要があるとしていますし、340万人の雇用が減るとの試算もあります。農林水産省の試算では、TPPに参加すると食料自給率が現在の40%から13%になるとしています。
国民皆保険制度の危機
 医療保険の自由化や混合診療の解禁で、国民皆保険制度への圧迫や自由診療が拡がり、受けられる医療に大きな格差が生じかねません。
ISDS条項
 「投資家対国家紛争解決の略で、投資家が投資した国と投資家の自国の協定違反で損害を受けたときには、その国を直接訴えることができる条項」です。先ほどのアメリカでの産地表示のように、多くの訴訟が起こされていますが、ほとんど企業が勝利しています。
絶対に後戻りできない「ラチェット規定」
 一度自由化・規制緩和された条件は、当該国の不都合・不利益に関わらず後戻りはできないという規定です。利害に関係なく、自由化や規制緩和の方向にしか向かっていきません。
TPPを離脱した場合の訴訟リスク
 TPPのルール上、離脱はいつでも可能とされていますが、海外企業による莫大な損害賠償請求が予想され、TPP離脱は極めて困難と考えられています。

参考資料
 山田正彦著「アメリカも批准出来ないTPP協定の内容はこうだった!」kkサイゾー(発行)


由布市での大分・熊本地震による被害状況の調査(2016/6/8)

 4月14日からの熊本・大分を中心にした地震で亡くなられた方に、哀悼の意を表しますとともに、被災にあわれた皆さまに、心からお見舞いを申し上げます。


 大分県においても、4月16日には、由布市・別府市で震度6弱、豊後大野市・日田市・竹田市・九重町で震度5強を観測し、その後も由布市では震度5を観測していました。
 今回の地震による大分県での被災状況は、重症4人、軽症23人、避難者の最大総数は16238人にのぼりました。建物被害としては、全壊2棟、半壊61棟、一部破損2333棟(由布市1056棟・別府市1007棟など)にのぼっています。また、道路被害207件、農耕地・農業施設620件、学校施設での一部破損89棟、文化財一部破損37件などとなっています。現在も、復旧・復興に向けた取組が行われています。

 そのような状況の中で、県民クラブでは6月8日に、被害の大きかった由布市で地震による被害状況調査と市や旅館組合の方と意見交換会を行いました。
 由布高校では、地割れの生じたテニスコート・弓道場が、現在も使用できない状況やテニスコート横のり面の崩壊を調査しました。今年度中には、復旧できる予定になっています。
 庄内中学校では、特に体育館の柱亀裂、窓枠損壊・崩落、のり面崩壊のために体育館の使用ができない状況を調査しました。市教育委員会は、これから体育館の復旧工事を実施して、今年度末には使用できるように進めているとのことでした。
 由布市庄内庁舎での調査と意見交換会では、由布市の被害状況の説明を受けました。人的被害は、重症者1名、軽症者6名で、住家の被害は、半壊50棟、一部損壊1239棟となっています。道路・河川関係の被災箇所は、48ヶ所(約8億7000万円)、農業関係・農地は、237ヶ所(約6億円)となっています。
 今回の地震対応での課題は、県と市の連絡体制の一本化、被害認定調査への人的支援、義捐金の配分基準などがあげられました。
 由布市商工観光課と由布院温泉旅館組合との意見交換会では、風評被害などによる厳しい状況が出されました。由布市内宿泊施設キャンセル状況は、5月2日現在7万8000人・15億6000万円(推計)となっており、施設の被害状況は、改修工事費用2億8600万円(推計)となっています。意見として、以下のことが出されました。

・風評被害で、旅館に関連する業者は厳しい。
・国による7割引きの旅行クーポンを発行すると発表した後に、6月のキャンセルが増える。
・小さな旅館や店の雇用が厳しい。
・エーゼントとの提携のない旅館はクーポンを発行しても厳しい。
・小さな旅館は宿泊者がゼロに等しい。
・外国人観光客向けの避難マニュアルを作る必要がある。
・各地域が手を組んで取り組むことが大切である。
・九州が復興しなければ、由布院の復興もなし。

 さらに、今回の地震による福祉避難所の開設や避難者についても調査しました。由布市では、3ヶ所の福祉避難所が開設され、56名の方が避難されたとのことでした。自治委員さんから「学校の体育館など通常の避難所での避難が困難な高齢者の方がいる」という連絡を受け、事前に福祉避難所として指定していた施設に開設をお願いしたといいうことも聞きました。地元自治会との連携により、福祉避難所の開設が進められたことは大事なことだと思います。
また、被災して営業再開ができていない山荘や自主防災組織の活動についても調査しました。
 県民クラブでは、被災された地域での復旧・復興に向けて取り組んでいきたいと思います。



地域課題研究会 in 臼杵(2015/12/16〜18)

 12月16日と17日にかけて臼杵で地域課題研究会を行いました。16日は中野五郎・臼杵市長、田村和弘・副市長を交えた意見交換会を行いました。
 翌17日(木)は早朝から臼杵魚市場を見学。市場は毎日、金額にして60万円程度の取引をしているそうです。今は、あじ・鯖・ぶり・鯛・はもといった魚種が多いとのことです。


 次いで、臼杵市深江で廃校跡を利用してアワビ養殖を行っている「磯端会議」を見学。社長の薬師寺正治さんから説明を受けました。07年に廃校になった深江中学校の校舎の中にタライ550個を並べ、アワビを養殖しています。コストを抑えるために食品メーカーから使用済み昆布を購入して餌にしているそうです。現在では、関東圏を中心に出荷が安定しているとお聞きしました。廃校を利用した地域おこしが各地で取り組まれていますが、薬師寺さんのような中心となる方の思いや行動力が重要だと感じました。
 その後、大分県の代表的なブランドの一つとなった高糖度甘藷「甘太くん」の取り組みお聞きするためにJA大分野津事業部貯蔵倉庫を訪ねました。「甘太くん」は糖度を上げるために40日間貯蔵し、糖度検査で合格したものだけが出荷されます。商品の付加価値を高め、市場での競争力をつける取り組みは、これからの農業を取り巻く社会環境を考えたときに大事なことだと思います。
 地域学習会では、さらに野津町下藤地区で発見されたキリシタン墓地の発掘現場の見学、農地の集積と担い手の育成に取り組んでいる農業法人の連帯組織である「うすき農尊共同組合」から話をお聞きしました。

 県民クラブではこれからも、このような地域学習会を通して、各地の課題や要望やお聞きし、県政につなげていきたいと考えています。




地域課題研究会 in 別府(2015/10/7〜8)

 県民クラブでは、定期的に県内各地に出かけ、その地域の状況を視察するとともに課題を聞き、県政発展に活かそうという地域学習会を開催しています。
 10月7日(水)から8日(木)にかけて別府市の「湯けむり発電」と「観光行政」をメインテーマに視察と聞き取り調査を行いました。
 初日の7日は、別府市・湯山の「湯山地熱発電所」を尋ねました。ここは、恒松 栖さん所有の泉源を利用して、西日本地熱発電株式会社(小俣勝廣社長)がバイナリー発電を行っています。バイナリー発電は、蒸気を熱交換してお湯にし、そのお湯を沸点の低い液体にあてて気化させ発電タービンを回すというものです。
 小俣社長の説明では、地熱発電の最大のメリットは「太陽光発電と違い、天候に左右されない」ということです。湯山地熱発電所では、毎時75〜78kwの発電を行っているそうです。しかし、温泉施設につきものの「スケール対策」という課題もあるそうです。スケールとは、温泉管に付着する白い堆積物で、主要な成分は温泉蒸気に含まれる石灰(炭酸カルシウム)です。温泉蒸気でタービンを回した場合、最初は勢いよく回っても、スケールが付着するためメンテナンスが必要になってきます。湯山地熱発電所では、微量の電流を流してスケールの付着を防ぐ実験等を行っているそうです。
 湯けむりが、新たなエネルギーとして活用できれば、泉源数・湧出量とも全国トップの大分県にとって、新たな大きな財産とすることができます。これからも注目していくとともに、事業の推進ができることがあれば取り組んでいきたいと考えています。
 説明を受けた後、恒松さんから地獄蒸しで調理したゆで卵をいただきました。熱くて、とても美味しいゆで卵でした。
 翌8日は、別府市役所を訪ねONSENツーリズム部観光課から、観光行政について話を聞きました。現在、毎年800万人の方が別府に訪れていますが、その7割の方は日帰りです。担当課の話では、宿泊される方の割合を高めていくことが一番の課題だそうです。また、現在進めている外国人観光客誘致(インバウンド)、MICE誘致(会議・イベント・見本市などの誘致)などの取り組みをお聞きしました。
 昼からは、地獄蒸し工房・鉄輪やいでゆ坂のあし湯などを見学しました。
 「おんせん県おおいた」の中心は、なんと言っても「温泉」です。「温泉」の魅力をさらに磨き上げるとともに、多くの外国人観光客が求める無料Wi−Fiなどのインフラ整備など、これから取り組まなければならないことは沢山ありますが、私たちも積極的に県に働きかけていきたいと考えています。
←今日新聞でも取り上げられました



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