佐田の名所

塔尾地名由来の石


 キーワード: 史跡
 塔尾(とうのお)という地名の由来となった巨石。
 幅30cm、高さ180cmほどの「塔」のような形をしています。

 塔尾地区の石川家の祖先に、重信という人がいました。
 大友家の客分として栄えていましたが、大友家滅亡後は、農地を拓こうと良地を求めて佐田地区を巡っていました。
 そんな折、「塔のような形の大自然石」の上に、どこからともなく飛んできた1羽の鳥がとまりました。重信が見つめる先で小鳥は、しきりに尾羽を揺らします。そしてまた、さっと吹いた風に乗って小鳥はどこかへと飛び去ってゆきました。
 鳥の行く先を追うように周囲を見回した重信は、この地が山深く谷浅く、水が滾々(こんこん)と流れていることに気が付きました。
 これは良い地だと感じ入った重信は、この地に居を構え、田畑を開き「塔尾村」と称しました。

 そして現在もこの地は「塔尾」と呼ばれています。


  • [参考文献]大隈米陽/編(1952)『豊前国佐田郷土史 上巻』佐田村:佐田村公民館
  •  巨石の説明書き(整備待ち) 
  •  佐田小学校塔尾分校(休校中) 
  •  標語が味わい深い塔尾バス停