クルーズ船に閉じ込めることは、孵卵器でウィルスの培養をしているようなものだと予告したはず。ワシントンポストのまるで培養器というコメントは、後出しじゃんけん。きちんと将来起きることを予告し、その通りになることが医者の能力を問われる部分である。
　ウィルス学の教授の授業でも出てくる、当然の結末であり、私だけがそう思っていたわけではないが、厚生労働省は聞く耳を持たない。そして、ついに死人まで出して。
　東北の震災でも学んだはずだが、3000人以上の隔離はまずevacuation（救出避難）である。現地での対応では医療施設は不十分であり、evacuationが原則なはずである。これが、自然災害から学ぶということなのに、何を学んだのだろう。
　知恵の足りない行政の犠牲になった方の冥福を祈るばかりで、次の死人と来年の冬のコロナの流行を憂うるばかりである。
　それにしても、面白そうな記事ばかりを取り上げて、本職のウィルス学の医師や、現場の医師の意見を聞かないのは政府のみならず、メディアの責任である。自戒すべし。このままでは日本は沈没する。