令和4年1月号 コロナ感染から身を守る

(オミクロンがやってきた)
                                                         2022年1月4日

A.性質と特徴

1.コロナオミクロン株への予防接種は感染予防に有効だとも、無効だとも正しいデータがありません。オミクロン株が急速に広がれるのは、寄生する相手である人類に優しいからです。次々と出てくる変異株は、次第に感染速度が速くなり、重症にはならない事は当初から予測されている事です。

2.ワクチンは3回接種しても、4回接種してもコロナに感染を完全に予防することはできません。次々と変異株に合わせてワクチンを作成する必要があります。接種後にウィルスを他人運ぶ事もあります。

3.若者に対するワクチン接種は副反応が多い割にほとんどメリットがありません。基礎疾患のない20歳以下の死亡者は日本ではない、子どもから大人に感染することはほとんどない。ただし、急激に悪化する間質性肺炎は基礎疾患がない60歳以下でも死に至ることがある。

4.人の移動が活発になると感染経路が不明な感染者は増加します。第6波の予告は無意味な宣言です。これから1か月の間、オミクロン株は大量に感染者を出し、急速に収束することが予測されます。

5.コロナは感染しても発病するのは1020%程度で、感染者全員の診断をする必要性はありません。

6.当院ではこれまでに700人以上にワクチンを接種していますが、高齢者に接種するのは、安心を得るためであり、コロナ感染拡大を予防するためではありません。

B.感染対策

7.発病していない感染者から感染する事は少ない。飛沫感染(つばなどからの感染)が主であり、エアロゾル感染(空気中のに遊しているウィルスからの感染)は証明されていない。

8.感染の可能性のある人とは、充分な距離を保てば感染を予防することはできます。しかし、実際の生活では健康に歩き回るクラスターからの感染を防ぐのは困難です。逆に、現在行われている過剰な防御は初期医療を止めてしまい、病気を進行させることになります。報道や政府広報に惑わされないでください。

9.マスクは感染の速度を落とすためには無駄ではありません。ただし、マスクやシールドが無くても外来診療での感染はありません。15分程度至近距離で会話すると感染する可能性があります。おそらく、感染はしますが、発病に十分なウィルス量を口から吸いこむ事がなければ発病しないでしょう。人が密集した狭い場所での食事、満員電車、介護病棟や病院の重症病棟などの感染に弱い人が集まる場所は感染しやすいです。

C.診断

10.      PCR検査で感染者の隔離を決めるのは合理性がありません。感染後、約2週間を過ぎると感染力は無くなります。PCR検査は感染から45日間は陽性となります。最大80日程度陽性となることが知られています。無駄な陽性者を隔離することになります。

11.      発熱から急激に悪化して数日で死亡する、危険な間質性肺炎があり、早急に肺CTを撮影する必要があります。重症化の危険性のある間質肺炎が疑われたら、毎日でも診察する必要があります。

D.治療法

12.      現状では十分な医療体制の管理や確保はできていません。直接の治療薬もないので、重症化を防ぐことが重要です。いまだに発熱や酸素飽和度を根拠として病院から診療を拒否されるケースがあり、行き場のない患者さん多数います。そのため、自宅や、ホテル、救急車の中で死亡するケースが後を絶ちません。診察の条件にPCR検査を要求するような医者ではなく、すぐに必要な診察をしてくれる医者を探しておきましょう。

 

ポイント

コロナウィルスにはいつか必ず感染すると思ってください。倦怠感、味覚障害、咳、息苦しさ、発熱の順に症状が出ます。発熱する前に受診してください。感染の可能性のある人は受診の際に病院に入る前に必ず電話をしてください。自宅待機は危険です。感染から逃げるより、感染を早く発見し、感染したら早々に治療を開始する準備の方が正しい行動です。