号外6月号 コロナ感染から身を守る

(ワクチン接種300人の副反応)
                                                         2021年6月15日

大規模接種会場での接種には反対しています。注射の接種を医師ができないのは日常診療が多忙だからです。注射は医療者でなくてもできますが、ワクチン接種の必要性を患者さんに理解してもらう事や、副反応の理解、接種後の処置などは医師しかできません。接種会場での接種はただ注射をするだけです。基本的にかかりつけ医院での接種が望ましいと思います。全身状態を知るかかりつけ医の接種が安全です。

重複しての予約は行わないでください。接種を受けられない可能性のいる方は御相談ください。

 

1. 効果

2. 必要性

3. 副作用・副反応

4. 適応(接種したほうが良い人と接種しない方が良い人)

 

1.ワクチンの効果は抗体を作ることでウィルスに抵抗力を持つ体になります。他人への感染拡大を防ぐものではありません。接種しなくても発病せずに抗体を持つ人が大多数なので感染拡大防止に関する効果は不明です。1回の接種でも十分な抗体ができる人、2回接種しても不十分な人もいます。変異株コロナへの効果は不明です。今のところ、不安を取るためにはワクチン接種しかありません。ワクチンに過大な期待はしない方が良いです。今後、再び流行することが予想されます。

2.不顕性感染が8090%なので、ほとんどの人がPCRで陽性になっても全く無症状です。10人に1人が発病するだけで、若い人の場合1000人に2人程度の死亡例があるだけです。高齢者は重症化予防につながりますが、若年者では明らかに不利益が多くなります。あまりに弱っている人も副作用の方が不利益になります。

3.副作用の情報が少ない状態です。コロナワクチンの副作用は特に2回目が強いようです。アナフィラキシー反応は40歳代に多く、高齢者に少ないようです。ワクチンの接種にはアナフィラキシーショックも含めて対応ができる準備は必要で、体育館での対応はかなりレベルが落ちると考えられます。本院ではボスミン注射・ステロイド注射・点滴・酸素マスク、挿管による人工呼吸・吸引・心マッサージなどの準備をしています。瞬時にこの処置ができる設備とスタッフの体制が必要です。

4.接種は ①した方が良い人 ②どちらかというとした方が良い人 ③どちらかというとしなくても良い人 ④しない方が良い人、に分けられます。免疫力が低下して重症化しそうな人にはワクチンの接種が勧められます。免疫力低下は、加齢、肥満、喫煙、喘息、呼吸器疾患免疫力を落とす基礎疾患(糖尿病・高血圧症・高脂血症・肝臓病・慢性腎臓病など)のある人です。単に高齢なだけでは免疫力は低下しません。当院ではかかりつけ患者さんに①から④のどれに当たるかを医師が診断しています。

5.接種券(クーポン)と問診票の記入が終わったら日時を決定して正式な予約となります。①かかりつけの患者さんは、予約と同時に問診票を記入していただきます。②かかりつけ医のない患者さんは採血などを行い、基礎疾患があるかどうかの確認をします。その後の問診票を記入していただきます。③かかりつけ医が接種を行わない患者さんは、かかりつけ医からの接種依頼書が必要です。依頼書をお渡ししますので、記入してもらって持参してください。