コロナ感染から身を守る

2020年4月20日
 

コロナ感染から身を守るコロナウィルスの A.性質と特徴 B.感染対策 C.診断 D.治療

A.性質と特徴

1.武漢市の医師は新型コロナウィルス感染の流行の当初、発熱していない患者さんの感染を見落として死亡者を増やしたと反省しています。感染者の80%は無症状の不顕性感染と発表しています。

2.アメリカでは、コロナウィルスは空気中に3時間も浮遊して生存していることがあると報告されています。通常のウィルスよりコロナウィルスの生命力は強いと言えます。空気中に3時間もウィルスが残るとすれば、1m以上離れても、人が立ち去った部屋の空気を吸って感染します。三密でも感染防御は無理です。

3.保健所では発熱していても45日はPCR検査をしてくれませんでしたので、発見が遅れている人がたくさん出ました。志村けんさんの様に発熱して数日待ったために間質性肺炎で死に至る人がいます。

4.若者も高齢者も、誰でも感染する可能性は同じです。コロナ感染に限らず、どの病気でも高齢者や基礎疾患を持つ人の致死率が高いのは当然です。国内では60歳まではコロナ感染の死亡例はほとんどありません。

5.日本では毎年10万人近くが肺炎で死亡しています。コロナではまだ200人位です。大分県でも計算上、1日に3人程度が肺炎で死亡しています。先月も、元気に通っていた患者さんが風邪をこじらせて肺炎で亡くなったと聞きました。

B.感染対策

1.マスクの防御効果は少ないことが以前から知られています。唾や痰の中のウィルスはマスクで止められますが、浮遊するウィルスはマスクを通り抜けます。ウィルスの付いたマスクは交換が必要です。

2.手洗いは2時間に1回という様に頻回に手を洗う必要があります。時間が経つと毛穴からウィルスが出てきます。うがいも頻回しないと肺の奥からウィルスが出てきます。

3.封じ込めるという話がありますが、どこに封じ込めるのか、東京都内に封じ込めるのか、個人の体に封じ込めるのか、試験管内に封じ込めるのか、場所がはっきりしません。ゴキブリすら封じ込めることは不可能で、まして小さなウィルスを封じ込めるのは無理です。

C.診断

1.PCR検査ではウィルス感染者がわかります。今のところ、発熱していない人には検査をしませんので、80%の不顕性感染(症状なく感染し自然に治る)患者さんは検査を受けることなく街を歩いています。感染者を避けることはできません。また、2~10日と言われる潜伏期間中も無症状でウィルスを吐き出し続けます。

2.抗体価(免疫力)検査は社会を安定化させるには有効な方法です。抗体価(免疫力)の上がった人は原則的に感染しなくなります。既に研究用ですが検査薬が市販されました。(近々ご案内をしています。)

3.コロナウィルス感染は基本的に軽症で自然に治りますから、風邪と同じ扱いで十分です。中に死に至る人がいますから大きく報道されますが、間質性肺炎もほとんどが自然に治ります。例外的に発熱から数日で死亡する、急に進行する人がいます。これを避けるには今のところ胸部CTが最も早い時点で診断できる方法です。通常の胸のレントゲン写真や聴診ではわかりにくい肺炎です。クルーザー船で発病した人の50%以上にCTで間質性肺炎が確認されたそうです。

D.治療法

1.直接の治療法は今のところ試行錯誤中です。

 

ポイント

コロナウィルスには必ず感染すると思ってください。倦怠感、味覚障害、咳、息苦しさ、発熱の順に症状が出ますが、発熱する前に受診してください。自宅で3日も待機するのは危険です。少しでも症状があれば、

当院ですぐに胸部CT検査を行います。コロナかどうかを確認する前に治療を開始する早期発見が大切です。