おねしょ気にせずに

●大分合同新聞8月21日朝刊の「読者の声」欄に掲載されました●

赤ちゃんは昼も夜もぼうこうに尿がたまると自動的に排尿します。括約筋を手に例えると、大人は寝ている間も脳からの指示でホースを握り締めて出るのを止めます。ところが、手が緩むほど脳が眠ってしまうと、おねしょをします。
 小学生になると合宿や修学旅行があります。おねしょをすると自尊心が傷つき、いじめられることもあります。その日が近づくと親は不安になります。

 多くの場合、脳が成長することで睡眠中も排尿を止めることができるようになります。しかし、一生、尿の漏れが止まらない人がいます。そんな相談を受けるときに必ず親御さんにお願いをします。おねしょを失敗と思わないで下さいと。
 それは、あいさつができ、友達を大切にするというような人格としての価値の問題ではありません。むしろ、おねしょがつらい体験なら、その子はやがて同じようなつらい体験をする人の気持ちを理解できる優しい大人に育つでしょう。