なぜ挨拶するの

 保育園では子どもに、おはよう、さようなら、ありがとう、を繰り返して声掛けします。しかし、挨拶をする理由が子どもに解るでしょうか。中学生の頃私は父に、登校中の歩道で旗を持つ交通指導員になぜ挨拶をしなければならないのか、と尋ねたことがあります。難しい年齢だと感じたのか「おまえはそうやって人生を過ごしてみろ」と言われました。

 繰り返し思い出しながら過ごしてきたので忘れない一言です。挨拶をすることの大切さに気付いたのは40歳頃からでしょうか、今は人間関係を作るために必須な作法だと確信しています。紆余曲折の失敗を繰り返した人生を経てようやく父の言葉の意味が解るようになりました。

 挨拶をする理由の解らない幼児期には、挨拶をしない事が不愉快に感じる習慣をつける事でしょうか。自然に挨拶できる事は身についた躾という美しさだと思います。大人になってからその理由を知っても遅くは無いのでしょう。