わたげ
平岩純子県民クラブ大分市版会報


「わたげ」は、2003年4月、県議会議員に当選以来、議会ごとに出している会報です。このページでは、一部を公開します。この他に、平岩純子の行動日誌、応援して下さっている方の寄稿などがあります。「わたげ」を読んでみたいと思われる方は、ご連絡下さい。

49号 2018年4月20日発行


それぞれの

夢の実現のために…。











  
 水にも木々にも空気にも春を感じる時がやっと訪れました。
 今年の桜は雨がなかったので、随分長く楽しむことができました。すべてのものが芽吹くこの時期に、新しい学校、職場へと緊張と期待を持って進んでいかれた方も多いことでしょう。
 幼稚園、小学校、特別支援学校、高校と6回入園式や入学式に参加しました。5歳から成人の方まで幅が広いのですが、式辞や祝辞の中で「夢を実現するために頑張ってください。」と多くの方が語られていました。
 『障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例』が成立して1年が経ちます。
 3月28日に『だれもが安心して暮らせる大分県をつくる会』共同代表のお二人を参考人として招いて「条例を活かすためにどうすればよいのか」伺いました。
 親亡き後の問題や性に踏み込んだ大分県の条例は他県からは高い評価を得ていますが「@本人や家族への認識が広がっていない。利用もできていない。A市町 村の条例後の動きが鈍い。」と普及が期待通りに広がっていないことを指摘されました。その要因には、啓発活動が不十分で団体や事業所との意見交換などがで きていないことがあげられました。
 『障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例』が成立して1年が経ちます。
 旧優生保護法下で繰り返されてきた障がい者への不妊手術の実態が報じられ大きな社会問題になっています。「生まれないようにするのが最も良い方法」とし て実施が奨励されていたのは遠い昔の話ではありません。ドキュメンタリー番組で障がいのある人も異性を好きになる。そのことで生きる意欲がわき、成長する ということを教えられました。県のこの条例をもっともっと生活に近づけたものにしなければなりません。条例の内容が県民の方一人ひとりに行きわたるように 県でやること、市町村でやるべきことを具体的に考えながら相談窓口の拡充や質的な向上に努めていかなければなりません。
 誰もがいつ障がいを持つようになるかわかりません。特別な人と区別するのではなく、障がいを持つ子どももそうでない子どもも幼い時から共に学ぶことが条例の趣旨が活きていく早道だとも考えています。

2018年度 第1回 定例県議会報告
(2月27日〜3月29日)
今年の当初予算は、6169億4500万円です。
前年度と比較して1.2%増。5年連続「積極予算」になっています。

県はこんなことに取り組みます!

災害からの復興と防災力の強化
・豊後大野市綿田地区における地滑り、九州北部豪雨、台風18号で被災され今もなお仮住まいをしている人たちの生活再建に向けて支援します。
・河川氾濫で被害が出ないよう大肥川や津久見川の河川改修、井崎川などで河床掘削を進め流下能力の向上を図ります。
・発災時に情報を即時に送信し、関係機関で共有できる災害対応システムを築きます。家屋被害が生じた時には罹災証明の交付が迅速にできるように全市町村共有の被災者台帳システムを築きます。
・避難訓練空白地域解消のため、訓練押しかけ支援隊を派遣します。


大分県版地方創生を加速
■子育て満足度日本一の実現のため
・多子世帯の育児負担軽減のため、おおいた子育てほっとクーポンの利用対象サービスに、延長保育や児童育成クラブを加え、第2子以降の配布額を2倍3倍に増額します。
・今年初めは、待機児童が505人いました。待機児童ゼロをめざし保育士の確保に力を注ぎます。
・結婚支援サービスを提供する「出会いサポートセンター」を設置し、3年間で会員数1200名。成婚数40組をめざします。

■健康寿命日本一の実現のため
・誰もが無理なく健康づくりに取り組める環境づくりを進めます。
・健康アプリ「おおいた歩得(あるとっく)」の本格運用を始めます。

■障がい者雇用日本一など
・障がい者の法定雇用率が引き上げられます。対象となる企業が拡大することから障がい者雇用アドバイザーによる企業への働きかけを強化します。
・重度心身障がい者の医療費給付を行政手続きが不要になる自動償還払いへ移行します。

■犯罪に強い地域社会の確立と犯罪被害者等への支援
・特殊詐欺の手口が多様化しています。特に架空請求詐欺が急増していますので金品の受け渡し方法として使われることが多い電子マネー購入の際の注意喚起などコンビニにおける水際対策を強化します。
・犯罪被害者や家族・遺族の方々への支援のため、二次的被害防止を目的とした「大分県犯罪被害者支援条例」を施行します。

■人材確保と働き方改革
・企業の人手不足が拡がっています。2年後に県内就職者数を18500人まで積み上げ、若者や女性、シニアの県内就職促進を重点的に実施します。
・教職員の負担軽減のため、授業準備の補助を行うスクールサポートスタッフを配置します。地域の経験ある方に部活動指導員としてお手伝い頂くよう取組みます。

移住・定住の促進
昨年の大分県への移住者数は1003人。さらに増やしていけるように福岡圏、大阪圏、東京圏を中心に、子育て世代やアクティブシニアなど、エリア別・年代別に応じたきめ細かな対策を強化し、市町村とスクラムを組んでUIJターン推進に取り組んでいきます。



予算特別委員会では、
それぞれの部ごとに時間をかけてじっくり予算審議を行いました。

厚生労働省は、今後里親委託の比率を75%以上にする目標値を示しました。これはあまりに現場を知らない数値だと思います。県ではこれまで同様里親支援に力を入れる予算を組んでいますが、現状の里親さんの状況はどうですか?

働き方改革が注目されていますが、県立病院の職員の状況はどうでしょうか?特に看護師は7対1対応の中で過重労働の実態はありませんか?

教職員の負担軽減のためにいくつかの施策を打ち出していますが、根本的に人員を増やしていかなければ解決にはならないのではないでしょうか?

子どもたちの外国語指導に力を入れていますが、外国語を母国語とする生徒は厳しい状況に置かれ、学校生活に慣れることや高校進学の壁を抱えています。日本語指導の予算増額が必要ではないでしょうか?


農林水産委員会を終えて

 農林業を専門にしている委員が多い中で、私は素人でした。でもどんな稚拙なことを尋ねても職員の方は丁寧に説明してくれました。ですから私は消費者の立場で考えや意見を述べてきました。
 県は、昨年の豊後大野市綿田地区における地滑りや九州北部豪雨、台風18号により被災した農林水産業者への再建支援に力を入れていることに感謝しています。さらに今年の出水時期までに作付できるように力を入れて頂きたいと願います。


目指す森林のイメージ
「生産林」に不適切な人工林の約20%を「環境林」へ誘導


 今回の災害では、収穫期を迎えた人工林が増加していることや想像を絶する豪雨の影響が明らかになりました。農林水産部では、将来にわたり森林の持つ多面 的機能を発揮させるために尾根部や里山に広葉樹を植え、針葉樹との混在での森林づくりを打ち出しています。50年後のあるべき姿を見据えた営みを通じて持 続的な林業経営が可能になるように力強く進めて頂きたいと願います。
 農林水産業を営む人たちの中には、基盤が弱く先祖からの土地や仕事を守りながら誇りを持って生計を立てている人が大勢います。3K職場と言われますが、その人たちを支え、県農政がリードすることにより今後の喜びや生きがいに繋がるのだと思います。
 有機農業者への支援も続けていっていただきたいと願います。戦略品目である白ネギやトマトといった単一品目が今後水田の畑地化でますます広がっていくと 考えられますが、決してそれらと対峙するのではなく、耕作放棄地に草木堆肥を入れ、3年4年5年と時間はかかりますが、豊かな土壌が誕生すれば、そこには 消費者が必要としている多品目で栄養価の高い本当に美味しい野菜が育つことでしょう。
 その事を通じて、有機栽培農家で研修を積み重ねた若者たちも大分県農業を支える存在になっていくことに大きな期待を寄せています。


政務活動レポート(4月5日〜8日)
「香港セブンス」に行ってきました!


■目的は

 2019年にラグビーワールドカップが日本で行われます。大分でもニュージーランドやオーストラリア、フィジーなど豪州の強豪チームやパプアニューギニ アやウルグアイの試合が行われます。その前哨戦として、6月には日本代表戦が大分銀行ドームであり、たくさんの方々の来県が見込まれます。観客輸送や交通 規制など大会の成功に向けてのシミュレーションを行っていかなければなりません。

 調査目的はラグビーワールドカップの雰囲気に最も近いと言われる「香港セブンス」の開催状況を視察することで、来年の大分大会の参考≪スタジアムへの輸 送手段、交通規制、施設の状況(座席数・座席形態・障がい者向けの座席・トイレ施設・大型ビジョン・スタジアムの飲食店・警備状況・ボランティア・観客の マナー等)≫にしたいと計画しました。合わせて、インバウンド観光推進に向け、香港の方の観光嗜好や訪日客の状況、大分県産の海外輸出に関する事情を JETRO(日本貿易振興機構)とJNTO(国際観光振興機構)とJTBそれぞれの香港事務所に伺い調査することにしました。

■セブンスについて


 ラグビーの15人制と同じフィールドを使い、7人のプレーヤーが7分ハーフで試合は行われます。ハーフタイムは2分。フォワード(3名)とバックス(4名)で形成され、スクラムは1列になった3名ずつのプレーヤーで構成されます。
 朝7時から夜8時まで世界各地から集まった28か国のチームが8パートに分かれて次々に試合を行いました。
 広いフィールドを少ない人数でカバーするので、ボールは大きく動き、プレーヤーの走るスピードも速く見ごたえがあります。
 地下鉄を降り、スタジアムまでは徒歩での移動ですが、大勢の観戦者を輸送できるので混乱はおこりません。大分のスタジアムの輸送問題が頭に重くのしかかりました。



 スタジアム周辺では、チケットを持った多くのダフ屋の人 が声をかけていました。観客は、多くが香港人と欧米人でした。お祭りのように仮装して参加するのが香港セブンスの醍醐味なのか、スタジアムの一角は仮装し た人しか入れないエリアになっていました。白熱した試合のたびに歓声が上がり、選手と同じように自分たちも楽しんでいる様子がわかります。
 飲食店のコーナーでは、日本のスタジアムと同じようなファストフードが売られていましたが、結構高い値段でした。半端じゃないほどビールが売れます。欧 米の人たちは最初から最後まで飲み続けるのだと実感しました。トイレは常時掃除の人がいましたが、衛生面や救急体制も考えていかなければなりません。香港 セブンスでは、香港の人たちは祭りを楽しんでいる感じですが、ラグビーワールドカップについての興味はまだまだ低いと感じました。

■香港事情
 香港は札幌と同じくらいの広さの中に750万人が住んでいます。250の島で成り立ち、イギリスから返還されて50年間だけは経済は一国二制度をとるよ うになっていますが、ジャーナリズムは自由だけれど、政治の面で中国の介入が入り始めているそうです。中国の色のついた人を送り込んでくるので若者の反発 は激しく、忖度をしなければならない社会になっていると言われています。電話も盗聴されていると断言されていました。

 

 中国本土から富裕層が移り住む比率が高くなり(140万人/750万人)不動産は高く、オフィスレンタル料が払えなく撤退していく日本企業も出ていま す。香港では20階以上の建物しか建築許可はおりず、億ションが多く(年収の19倍のマンション代)若者は自分の家を持てないようです。300万人が公営 住宅(家賃5万円〜6万円)に住んでいます。
 自国では何もつくられず、経済と貿易と観光で成り立っている国なので世界中の農産品が集まってきます。
 小さな国なので、旅行に行くときは、海外旅行。ビザも必要なく格安航空のおかげで日本に10回以上行ったことがある人が2割いるそうです。団体旅行は少 なく、目的の特化した個人旅行が多いそうです。現在大分との直行便はありませんが、香港の方の旅行嗜好を研究すれば、訪日客数が増える可能性も出てきま す。
 香港の街は、若者が多く活気にあふれています。大きな声の広東語が飛び交います。自家用車は殆どが日本産で(日本より40%高い)外国の高級車も走っています。(ガソリンは、リッター230円・駐車場代は4万〜10万円)
 禁煙場所と喫煙場所は決められていますが、何故が路上にはタバコやごみが多く散らばっていました。セブンイレブンがたくさんできていますが、店内は狭くお客さんがひしめき合っていました。
 日本と同じように経済格差は広がり、10の大学に合格するため(合格する人は18%)塾通いも過熱していることを聞きました。



純子日誌
1月

 5日 稙田地区新年互礼会

7日 東野台新年互礼会



 8日 442号理事会

 12日 学校生協スコープ会



14日 庄の原・佐野線開通式典


22日 特別支援学校調査


 2月

19日 防災関係調査(大分大学)



 21日 災害からの復旧調査
     (臼杵・津久見・佐伯)

 22日 課題検討会議


 3月

 1日 大分工業高校卒業式
 3日 子ども支援ネット臨時総会
 10日 爽風館高校3部制卒業式

11日 爽風館高校通信制卒業式  いのちの輪



 17日 労福協公演会
 20日 賀来幼稚園卒園式

 24日 九協日政連議員団会議(福岡)






 日報問題も森友・加計問題も次々と新しい事実が出てきて呆れています。閣僚は、テレビのインタビューで「膿を出し切って…。」と言っています。膿をつくった原因を語らないことが不自然です。

 写真は、「焼き場に立つ少年」お正月の3日の朝刊に新聞各紙は、ローマ法王が「戦争が生み出したもの」とメッセージを添えてポストカードを世界中に発信 したと報じました。私は、この写真の存在は以前から知っていましたが、背中にひもでおんぶされた赤ちゃんがすでに亡くなっているということを知りませんで した。その映像が頭から離れず、何かをしなければとずっと重たい気持ちを持ち続けていました。  

 いろいろ調べてみました。撮影したのは、米軍カメラマンのジョー・オダネル氏です。少年の名前は上戸明宏君。長崎に原爆が投下された8月9日、国民学校 が休みだった明宏少年は、弟を背負って浜辺で鯛干しの手伝いをしていたそうです。11時2分、ぴかっと光る閃光と同時にドーンという轟音が響き、目の前が 真っ暗になり爆風が二人の小さな体を浜辺にたたきつけたのだそうです。気がついた時、弟は亡くなっていました。
 弟を火葬するために順番を待っている少年は、泣いていませんでした。唇をかみしめ、直立不動で立っていました。どんなに悔しく、恐ろしかったことでしょ う。僅か10歳の少年が見た地獄絵です。絶望を感じたことでしょう。僅か72年前の出来事です。私たちが決して忘れてはならないことだと思いました。
 そこで平和を守りたいと有志でカードを作成し、「FB(フェイスブック)の会」を立ち上げました。関心がある方やカードをご希望の方はどうぞご連絡ください。




48号 2018年1月16日発行







大野勝彦美術館で
10月28日
今年こそは・・・・・。
 今年のお正月は、穏やかな天気に恵まれ過ごしやすかったですね。
 年末の爆弾低気圧は北陸・東北・北海道に大雪を降らせました。雪と格闘する地域の人々の暮らしは想像を絶するものがあります。昨年の九州北部豪雨や台風18号で被害に遭われ、まだ日常の生活を取り戻すことのできない方々も大勢いらっしゃいます。

 年末に読んだ文章の中に「戦争が廊下の奥に立ってゐた」という俳句を目にしました。そんな世の中にならないように、そして今年こそ安心して生活することができる世の中であってほしいと願いました。

 年末の野菜の高騰は厳しかったです。我が家は有機栽培農家から契約栽培で野菜を届けていただいていますが、秋の長雨や悪天候、日照不足、早すぎる冬の到 来で12月から野菜の供給はストップしていました。そこでスーパーに買い出しに行ってびっくり。白菜半カットが398円!ブランド名のあるイチゴ「あまお う」は1パック1000円!台所を預かるものとしては厳しい現実です。

 12月に大分県農林水産研修センターに伺いました。
 そこで、待望のイチゴオリジナル品種を見せていただきました。大分県のイチゴ品種は佐賀県育成の「さがほのか」が全体の8割を占めています。研究セン ターでは、「さがほのか」以上に赤みが強く、甘さと硬度もあり「さがほのか」同等の収量が得られる品種改良に取り組んできました。



 8年の歳月をかけて交配を重ね、新しい品種をついに完成させました。「ベリーツ」(ベリーとスイーツを組み合わせた名前がつきました)です。12月6日に商標登録を済ましてデビューしましたが、初セリでは、ご祝儀相場で一箱35000円と高値がついたそうです。
 現在、県内9市1ha(19名)で栽培に取り組んでいるそうですが、来年度は栽培面積を20ha目標に取り組んでいきたいとの事でした。ブランドいちごの産地化が進むことが期待されています。
 大きな可能性を秘めたスイーツみたいなストロベリー「ベリーツ」。皆さんもお店で見かけたら是非味わってみてください。




2017年度 (11月27日〜12月13日)

第4回
定例県議会報告



 県犯罪被害者支援条例の制定案、過労死した県職員の御遺族との損害賠償請求和解案と和解金の支払いに伴う本年度一般会計補正予算案(補正額6955万9千円・累計6368億8395万1千円)など29議案が原案通り可決されました。

 今回提出された県民クラブ提出の勤労者の声を踏まえた
「働き方改革」の実現を求める意見書は、残念ながら賛成少数で可決されませんでした。

---------     知事提案理由から     ---------


 ■豪雨災害からの復旧・復興と防災力の強化
 ○自助共助を全県的に広める。治水・土砂災害対策強化。
  日田英彦線の復旧要請。
 ■人手不足対策の強化
 ○働き方改革を推進し総労働時間を全国平均以下にする。
  県内就職者数を1万8千5百人まで積み上げたい。
 ■地方創生を念頭に「安心・活力・発展プラン2015」を
  着実に推し進める。
 ○3つの日本一(障がい者雇用率・子育て満足度・健康寿命)
 ○農林水産の構造改革と中小企業振興と創業支援
 ■ビッグイベントの開催で地方創生を後押し
 ○六郷満山千三百年祭、国民文化祭・全国障がい者芸術・文化
  祭を盛り上げ、ラグビーワールドカップ成功への準備を急ぐ。



質問しました!


平岩質問
 憲法改正について

 今回の衆議院選挙の結果「憲法改正」の動きが加速していくように感じています。知事の「憲法改正」についての考えは。

知事答弁
 憲法の改正は、国会が発議し、国民投票の承認が必要となります。議論にあたっては、我が国を巡る情勢の変化だけでなく、現行憲法が制定された歴史的経緯 や厳しい内外の環境の中でも、現行憲法を最大限尊重しつつ、国際平和への貢献が行われてきたことに思いを致す必要があると思います。
 いかなる議論においても、醸成された国民主権・平和主義・基本的人権の尊重と言う理念は、最大限尊重され、擁護されていくべきだと考えています。

 最終的には、国民投票にゆだねられますが、政治への期待感も信頼感も希薄な状況の中で、朝鮮半島の緊張関係を利用して憲法改正が行われるのではと心配している国民が大勢います。
 9条を守ることを念頭に地方から声を出し続けていきます。



平岩質問
特別支援教育再編計画について

 「在り方検討委員会」の結果が報告され、素案が出されました。素案の概要と再編までのスケジュールは。

教育長答弁
 計画案では、児童生徒数増加に伴う教育環境整備や教職員の専門性向上、特別支援学校に在籍していない特別な支援を必要とする子どもたちへの対応などを踏まえて方策を示しています。
◆教育環境整備では、学校再編などのハード面と教育・福祉・医療・   労働の関係部局が連携した就学前から卒業後までの支援体制を 充実させていきます。
◆在籍者の減少が著しいもう学校とろう学校は、それぞれ独立した  運営としつつ、もう学校敷地内へろう学校を移転新築する予定です。
◆専門性向上として、特別支援学校免許保有者の向上をめざします。
◆12月いっぱいパブリックコメントを実施し、3月までには計画を 決定します。


平岩質問
 発達障がいも含めて、子どもたちにどのように対応していくのでしょうか。爽風館高校が通級指導のモデル校として位置付けられていますが、その実態は。


教育長答弁
◆小中学校では、特別支援学級の増設と通級による指導の充実を  図ってきました。高校でも生徒の実態に合わせて身障者用トイレ やエレベーターの設置な どをしてきました。今年度は、すべての高 校で合理的配慮の提供や申請により座席位置やプリント文字拡大 など配慮をしています。
◆爽風館高校が国による研究指定を受け、次年度のカリキュラムを 作成し、発達障がいの生徒のための教材開発を行い通級指導が円 滑に行われるよう実施していきます。


平岩質問
 特別支援学校に通う子どもが少子化の中でも増えています。その背景は。


教育長答弁
 医療技術の進歩で通学が可能になった子どもが増えていることや保護者の理解が進み、特別支援学校への期待が高まっているからだと考えます。


平岩質問
 どんな高等支援学校をつくるのでしょうか。学習障がいや発達障がいを持つ子どもたちも入学できるのではと考える保護者もいます。対象となる子どもは。選抜入試はあるのでしょうか。


教育長答弁
 入学できるのは、障がいの程度が軽く一般就労が可能な人。支援学校に高等部があるので、高等支援学校にだれでも入れるというわけではありません。


平岩質問
 今後高等学校の通級指導学級がどのくらいのエリアをカバーする形でできるのでしょうか。


教育長答弁
 まずは、爽風館高校でやります。生徒にきちんと対応するためにはまとめて1校でなく、それぞれの状況でやっていきたいが、それが県下全域でできるかは今後の課題となります。

 他県の高等支援学校では、就職させることが最大の目的になり、極度に生徒を鍛えている状況があります。再編計画には多くの人々が期待をしています。インクルーシブな視点を失わず生徒にとって最適な学校をつくっていかなければなりません。
 今回は大分市・別府市の学校が中心になっていますが、周辺部には老朽化した支援学校がいくつもあります。そこにも配慮してもらいたいものです。
 今回学習障がいや発達障がいを抱えて通常の高校に通っている生徒が大勢いることが明らかになりました。しかし、環境になれず、途中退学して爽風館高校に編入する生徒もいます。一人ひとりが生かされる教育を大切にしていきたいと願います。



平岩質問
 教員の確保について

 教職員の働き方改革については、ようやく文科省も負担軽減に乗り出しました。
 教職員の大量退職が始まっています。それに伴って採用された教員の増加により産休・育休を取得する教員も増えています。しかし、その代替教員が確保できない状態です。
 現在、産休、育休、病休の代替教員がいないままの状態が県下にどのくらいありますか。採用試験の競争倍率が3倍以上いる中で、代替教員がなぜ確保できないのでしょうか。


教育長答弁
◆11月時点で代替教員は小・中学校併せて236人配置する必要 があります。
◆育休代替は配置できていますが、産休代替が3人、病休代替が15 人未配置です。
◆大量退職に伴う大量採用により希望者が減少傾向にあること、受験 者の多くがすでに臨時講師として働いていることや希望者の偏在、 教科の不一致、さらには病休代替は任用期間が不安定であることな どにより代替教員の確保は厳しい状況です。
◆教育庁内、教育事務所挙げて、市町村教育委員会の協力を得ながら 早期配置に取り組んでいます。退職者の一層の活用に向けた方策も 検討しています。


平岩質問
 学校現場には、定員内臨時講師が多く存在しています。育休や病休の代替、崩壊した学級の立て直しなど厳しい対応を担当する場合もあります。中学では部活 動を担当し、土・日も試合などで勤務することが多い状況です。まさに学校にはなくてはならない存在ですが、新卒者に比べると採用試験に費やす時間は極端に 少なくなっています。
 臨時講師をきちんと務めることで、採用試験の一次試験を免除している都道府県はどのくらいありますか。


教育長答弁
◆今年度1次試験免除を適応している都道府県は22です。大半は教 養試験のみの部分免除です。
◆本県では、臨時講師経験の有無を問わず、能力実証できた第2次試 験の合格者に対し、翌年度の1次試験のすべてを免除しており、受 験者の負担軽減につながっています。
◆一律に臨時講師経験による優遇措置を設けることは、公平性や公正 性に問題があると考えています。


平岩質問
 「教職員が出産を控える」という話も耳にします。県の「子そだて満足度日本一」は教職員にも当てはまるものだと信じています。
 代替教員がいつも足りない状況がここ数年続いています。授業時間を確保するようにと言われますが、その授業をする教員が確保できないことは本末転倒です。
 将来的な見通しを持った時、県の持ち出しででも採用人数を増やしておいて、その人数を様々な学校に振り分けることをしたらどうでしょうか。


教育長答弁
 定数枠を広げることができればよいのですが、難しい状況です。余裕の人数を持つにしても財源を確保しなければなりません。文科省も加配を定数化していき たい方向ですが、財務省の対応は厳しいことが予想されます。大学の供給もとの人数も減っています。学卒者の多くはすでに臨時講師として現場にいますので、 特に年度後半は担任をしてもらう人を見つけることが厳しい状況です。

 今年から県の英断で採用試験の受験年令が50歳まで引き上げられました。
 どんなに年をとっても臨時講師ででも学校に勤めたいと考える人は、子どもと関わることに喜びを見出している教員だからです。
 一定の年数を経験した臨時講師の採用試験で一次試験免除に是非とも取り組んでもらいたいと願います。



平岩質問
 デートDVについて

 中学・高校生になれば男女でお付き合いする生徒は増えてきます。子どもたちに「これってDVなんだ。」と気づかせること。そして将来的にDV加害者にならないためにもデートDV予防啓発は重要だと考えます。生徒への予防啓発についてどのように考えていますか。


生活環境部長答弁
◆デートDV予防啓発は、将来におけるDV未然防止のためにも大変重要です。
◆具体的には教育委員会の協力を得て、学校に講師を派遣し、暴力を許さない人権教育としてデートDV予防セミナーを実施しています。
◆セミナーの指導者を増やすため、教職員や人権問題啓発講師、支援団体の方々に対して指導者養成講座を実施しています。


平岩質問
  「デートDVがあるなら付き合いを止めればいいじゃないか。」と思われがちですが、DVの恐ろしさは、夫婦間であっても恋人同士であっても逃げられな い状況がつくられるということです。誰にも相談できず何年も苦しみPTSDやDID(解離性同一障がい)になる人もいます。表面にあらわれる人はほんの僅 かです。若い時にきちんと知識を得て未然に防げたらと考えます。
 現在、学生に対して予防啓発の授業はどれくらい行われているでしょうか。
 また、その講師はどのくらいの人が担当していますか。


生活環境部長答弁
 被害者支援者や心理カウンセラーなど7名が担当しています。
 昨年度は中学校から大学まで16校(3845人)今年度は、18校(4776人・11月現在)が授業を受けています。
 今年度は支援者養成講座を持ち、授業ができる人を増やしています。


平岩質問
  私も4校の予防啓発研修を見せていただきましたが、集団が小さければ小さいほど効果的だと感じました。県下の中学生、高校生がせめて3年間に1度でも予防啓発授業を受けられると良いと思います。
 そこで、提案ですが、例えばアイネスに広報担当の講師を置き、相談員研修のコーディネートや県下のデートDV予防啓発を担当することができる非常勤講師として雇ったらどうでしょう。

生活環境部長答弁
 講師はたくさん養成したいと考えています。養成講座には教員も参加してくれていますので、学校でも指導できるように教育委員会と連携してまいります。


 県がDV被害者支援やシェルター運営費に助成してくれていることに感謝しています。進んでいる県のようにもう少しだけ予算を計上してくれることを切に願っています。


このほか、県警の信頼回復と交通マナーについて質問しました。


純子日誌

10月

1日 爽風館高校秋季入学式
5日 デートDV予防啓発授業参観(大野中学校)

7日 竹彩夜 みのりフェスタ



10日 九州観光振興議員連盟幹事会(鹿児島)
14日 情報科学高校30周年式典

20日 定時制・通信制生徒生活体験発表大会



26日 森林・林業林産業活性化九州大会

27日 一時保護所運動会



27日 大分工業定時制体育祭



28日 後援会バス旅行(熊本)



31日 稙田地区老人クラブゲートボール大会


11月

1日 大分教育の日(豊後高田)
2日 県政連議員学習会
3日 横瀬西小学校開校30周年記念式典
4日 教育研究集会

5日 東野台防災訓練



6日 デートDV予防啓発授業参観(大分商業高校)
7〜9日 議会運営委員会県外調査(千葉・東京)
17・18日 3県観光議連総会(長崎)
21日 立憲ネット九州大会


23日 442号早期完成推進大会 後援会総会



25日 DV研修

26日 賀来校区ウォーキング大会


12月

3日 大分市消防団第4方面隊内点検



18日 県政共闘会議



19日 自治体議員団大分県会議総会
23日 伊方原発「廃止・廃炉」共闘会議

24日 安東ふさよし市議餅つき大会







 年末テレビのニュースで故郷に帰る子どもたちのインタビューが映し出されていました。クリスマス、お正月と幸せな時間を過ごしたことでしょう。
 ある施設に伺った時に施設長がこんな話をしてくれました。入所している子どもが「どうしてみんなクリスマスを楽しみにしているの?」と尋ねてきたそうです。その子は生まれて1度もクリスマスを経験したことがなかったそうです。
 厳しい状況にいる子どもたちを支えている大人が大勢います。私は、その大人の人たちを支えて行きたいと願っています。




47号 2017年10月20日発行






「横瀬西小タイムカプセル開封」8月12日



「混迷の中に一筋の光を求めて」


 暑かった夏が嘘のように涼しい風が吹く季節になりました。青空を見上げながら、夏から秋にかけて大分を襲った災害を振り返っています。
 7月の九州北部豪雨では、日田や中津に大変な被害が出ました。3名の方がお亡くなりになり26万人以上が一時避難されました。これまでに観測されていな いような大雨が短期間に降り、またしても川の氾濫、土砂崩れであっという間に不幸に見舞われた方々が大勢います。日田市ではいまだに多くの方々が仮設住 宅、みなし仮設に入っていらっしゃいます。農林水産、土木関係の被害額は290億円以上になります。



 台風18号は臼杵・津久見・佐伯を中心に大きな傷跡を残しました。被害に遭われた方は「30分の間に水かさが増していった。」とその時の恐怖を語られています。泥が入った住宅の片付けでも十分な作業ができず疲れ果てている姿に厳しい現実を突きつけられます。
 被害に遭われた方々にあらためてお見舞い申し上げます。
 県下では、久大線、豊肥線、日豊線が土砂崩れなどにより不通区間になっている箇所があります。JRがバス代行を行っていますが、通勤通学の足が奪われる生活を余儀なくされている方もいらっしゃいます。
 激しい雨の被害は、地球温暖化によるものでもありますが、とにもかくにも1日も早い復旧、復興に全力を挙げていかなければなりません。



 多くの人たちが、以前の日常の生活を取り戻そうと懸命に生きている中で、突然の衆議院の解散です。政党が解散したり新たな政党ができたりと、この2週間 慌しく心穏やかに過ごせません。大分県の選挙費用は7億円以上が国庫支出金から出されます。臨時国会で所信表明演説もなく党首討論もなく、あれだけ世間を 騒がせた「森友問題」「加計問題」の真相も明らかにしないままの解散には怒り、呆れてしまいます。
 このお便りを読んでくださる頃には、選挙結果はすでに出ているかもしれませんが、政治の方向性を作っていくのは有権者なのだと信じてみんなが政治をあきらめずに参政権を行使することを祈っています。




2017年度 第3回 定例県議会報告
9月8日〜9月27日
知事提案理由
補正予算は、120億5854万4千円(既決予算と合わせると6263億276万2千円)


九州北部豪雨からの復旧・復興対策

● 被災者の生活支援。国の制度の対象とならない日田市以外の市町村や半壊、床上浸水住宅への県独自の助成。
● 被災したハウスの建て替えや機械の更新、果樹の改植、乳牛の再導入への補助。
● 商工業で小規模事業者へ事業用資産や販路開拓のための経費の助成。
● 観光では首都圏対策として、秋の観光シーズンに向けた誘客対策。


補正予算の追加 97億6802万4千円

● 津久見市・臼杵市・佐伯市の被災者生活支援で県単独の住宅再建支援制度を大幅に増額し、国の支援の対象と
    ならない地域や被災住宅に地域に拘らず支援する。
● 臼杵市は、災害救助法は適用されないけれど、対象地域として支援する。
● 国の災害査定を受けるための調査費と合わせて災害復旧工事費を計上する。
● 学校施設、認定こども園、社会福祉施設の床の張替え等早急な復旧。




動物愛護拠点施設の工事が始まります。


 前回、「おおいた動物愛護センター」を大分市と共同設置・運営で建設します。とお知らせしましたが、いよいよ本格的な工事に着工します。
 大分市廻栖野に九州乳業から土地を買い、今ある3階建ての建物を改修して建設され、完成は来年になります。コンセプトは…。



動物を通じて命の大切さを感じる場

・保護された動物(犬・猫)の適正な飼養管理
・動物の返還
・動物の譲渡
・適正・終生飼養の指導
・収容動物の措置
・災害など緊急時における動物の避難救護活動の拠点


人と動物の正しい関り方を学ぶ場

・適正飼養講習会
・しつけ方・飼い方教室
・動物愛護の普及啓発及び動物の習性など理解の推進
・教育学習(人と動物の関係・人と人との関係を育む)
・不適正飼養者に対する調査、指導
・イベント


人づくり、環境づくりを通じて人と動物の共生を推進する場

・動物と楽しみ、住民が交流するとともに情報発信を行う場を提供
・ボランティア活動、動物愛護推進活動の支援
・動物関係学校の実習



 5月に動物管理所(大分市・小野鶴)を訪れました。この建物は、新しい拠点施設ができてもそのまま残します。
 檻の中に一匹だけ犬がいました。怯えたように隅っこにうずくまっていましたが手を差し出すと近寄ってきて指を舐めました。飼われていたのでしょうか首輪をしていました。柴犬のようでした。管理
所に連れてこられた犬も猫も引き取り手がなく一定の期間が過ぎると炭酸ガスで処分されてしまいます。
 管理所に行くといつも人間の身勝手で翻弄される動物の姿を見てたまらない気持ちになります。処分される犬や猫がゼロになるよう新しい施設とその活動に注目していきましょう。




快挙です!豊後牛。

 私は今年度「農林水産委員会」に所属しています。専門外の分野ですが消費者の立場で学び質問し意見を言っています。
 第1次産業従事者は高齢化の中で減少しています。しかし、県が最も力を入れているのが農林水産業の産出額拡大です。若い新規就農者も毎年増えています。
 宮城県仙台市で行われた「第11回全国和牛能力推進大会」で大分県から出場した牛が団体総合3位(種牛)という素晴らしい結果を出しました。雌牛部門では堂々1位の内閣総理大臣賞に輝きました。これは関係者の皆さんのたゆまぬ努力の結果です。
 大分で生まれた子牛は豊後牛ですが、子牛の時にセリに出され、売られて行った先で育てられると豊後牛とは呼ばれません。全国的に有名な佐賀牛、宮崎牛、 近江牛、松坂牛などに名前が変わります。オレイン酸を多く含んだ味の良い豊後牛が今後ブランド牛として育てられ、全国に名を知られていくことが関係者の方 々の願いだと思っています。



心を奪われる障がいを持つ人たちのアート

 「第33回国民文化祭・おおいた2018」「第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会」は、2018年10月6日から11月25日まで「おおいた大 茶会」として行われます。今年の国民文化祭は奈良県で行われています。でもまだまだ十分周知され、機運が盛り上がっている状況とは言えません。




 県庁・議会棟のロビーで障がいを持つ人たちの作品が「元気の出るアート」と銘打って展示されていました。色遣いが素晴らしい!着目している視点が独創 的!思わず足を止めて見入ってしまう作品ばかりでした。残念なことに9月で終わってしまいましたが、それぞれの障がい者の個性で描かれた作品が「大茶会」 までに県下いろいろなところでアピールできる場が増えるといいなあと願っています。



政務調査レポート
第20回 全国シェルターシンポジウム 2017in東京

20年前、僅かな民間団体の活動から始まりました

 1997年6月東京市ヶ谷の私学会館に10か所の民間シェルターが集まり「女性のための暴力駆け込みシェルターネットワーキング」を結成しました。そし て、暴力を受けた女性を支援するために@ネットワークを立ち上げよう。A毎年1回シンポジウムを開こう。と話し合われました。
 第1回は札幌で開かれました。その後、新潟、北海道、石川、大阪、久留米…など日本各地でシンポジウムが開かれ、昨年19回目は多くの方たちのお力により大分で開催することができました。今年は記念すべき20回大会です。今年のテーマは「ノー モア バイオレンス」

 私は、別府生まれの別府育ちです。地域のことで例に出すとお叱 りを受けるかもしれませんし、誤解が生じるかもしれませんが、幼い頃から男性が女性を殴るという姿を何回か見てきました。夜遅くお酒を飲んで奥さんに手を あげ暴れる男性の大声とそれを止めようとする子どもたちの泣き叫ぶ声は今でも忘れられません。街角で男性が女性に対してこれまで見たこともないような激し い平手打ちをしていた光景は何十年経っても忘れることができません。我が家では夫婦間の力関係の中で、ときどき機嫌が悪くなる父に対して、ものすごく気を 遣っていた母の姿は、今思えば「精神的DV」だったのではと考えています。

 民間団体の草の根の運動が政治を動かし、2001年に「DV防 止法」が成立しました。このことによりDVへの理解は進み、DVは悪いこと。してはいけないこと。と人々の心の中に認識されてきました。もちろん被害に遭 うのは女性だけではありません。男性被害者もいます。でも、圧倒的多数は女性です。
 「子どものために我慢しよう。」「私さえ我慢すれば何とか過ごしていけるから。」「暴力を振るわない時は良い人なのだから。」など我慢し続けてきた被害 者が、「DV防止法」成立と支援団体の活動がマスコミで取り上げられることにもより相談件数も増え、逃げ出してくる女性たちも増えてきました。
 「ジェンダー」と聞いただけで過剰反応を起こす男性もいますが、「DV」「セクハラ」「虐待」「性暴力」「ストーカー」と名前がついて言葉で理解できる状況になるとそういうことが問題だと考える人たちも増えてきました。


でも、まだ道半ば

 配偶者や恋人からの暴力、性を使って人を傷つけ、尊厳を踏みにじること、ストーキング……。なかなか相談しにくい、言葉で表現することが難しい被害が毎 日のように起こっています。4人に1人の女性が何らかの被害に遭い、7人に1人の子どもが家の中で母親が父親から受ける暴力を見て育っています。その子ど もたちの心は恐怖感の中でひどく傷ついています。
 DV被害者に寄り添い、相談を受け、隠れ家を用意し、わかってくれる弁護士を紹介したり、生活保護の申請に付き添ったり、子どもの学校の問題、仕事に通 うなどなど、被害を受けた人が、希望を持って安心して生きていくことができるように支えてきたのは、草の根のボランティアグループでした。手弁当で動き、 僅かな寄付金を頼りに活動してきました。そして、行政がその活動に資金面の支援を予算化してくれるようになってきました。熱心な行政担当者も現れてきまし た。

 私は直接DV被害者支援をしている訳ではありません。支援しているNPOに所属し、そのグループの支援をしています。最近よく耳にする言葉は「当事者意識を忘れずに」被害者の気持ちを見失ってはならないということだと思います。

 独断的な支援が逆に被害者を傷つけるケースもあるのだとわかります。
 逃げてくるまでの年月が、DV被害者の心を縛っています。逃げてきたからと言ってすぐに安心して暮らせる日がくるわけではありません。「いつ夫に見つか るか。」「もしも夫が子どもと私の前に現れたら」と言う不安におびえて暮らす日々でもあります。傷ついてきた心と体は簡単には元気にはなれません。まして や自分のことや置かれた状況を他人に分かるように伝えるには信頼関係と長い時間がかかります。



すべては人権の問題です

 この20年、日本の社会はどう変わったでしょう。女性や子ども、高齢者や障がいを持つ人、性的マイノリティーの人、外国籍の人などの人権が本当に守られ ている社会とはまだまだ言えません。むしろ究極の暴力である「戦争」へつながる道が整っていくことに大きな不安も感じます。
 「こういうことは許されない」と考える人がもっともっと増え、包括的に本格的に支援する体制を必要だと考える人たちの数を増やしていかなければならないと思っています。
 教育の中で最も重要なことを考える機会や時間を創るゆとりを与えて欲しいと切実に願っています。そうすることが将来の加害者をつくらない最善の方法だと考えるからです。


純子日誌
7月


5日  山家学園・鷹巣学園見学
8日  全国乾ししいたけ振興大会
14日  庄の原佐野線滝尾明野地区促進期成会

18日 農林水産県外調査(愛知県)


20日農林水産省要請(東京)


22日 後援会ボーリング大会

24日 福島の子どもを大分へ
(ゆふわく)




教育会館の助成金をいただく

28日  全国高等学校定時制通信制教育振興大会


29日  東野台祭り

30日  県教組大分支部研修旅行(福岡)

8月

1日 被災地調査(日田・朝倉)


2日  フッ化物洗口についての学習会
6日  平和授業参観(賀来小・中学校)
12日  タイムカプセル開封(横瀬西小)

16日 自治体議員活動交流集会(沖縄)


24日  民主教育をすすめる県民会議


30日  大分県内水面漁業振興フォーラム

9月

1日  戦没者追悼式賀来神社仲秋祭

2日  東野台防災講和


4日  442号理事会

9日  大分県体


16日  二豊学園スポーツ大会
24日  爽風館高校秋季卒業式
29日  全国シェルターシンポジウム






 爽風館高校で秋の卒業式や入学式が行われると言うと「秋にあるの?」と多くの方が驚かれます。9月24日の卒業式では、私の年齢より上の方がいました。 卒業証書を受け取る時の凛とした姿が印象的でした。春同様、9月にも入試がありその結果、定時制18名通信制21名の入学式が行われました。学び直しを志 している人がいます。不登校を脱却しようと動き出した人がいます。もしかしたら困難なことに出会うかもしれない、苦しいこともあるかもしれない。でも負け ないで欲しい。そして「誇りある青春」を謳歌してほしいと祈ります。



《傍聴のお知らせ》
第4回定例会で12月5日(火)午後1時から質問をします。
議会の傍聴に来られませんか。



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