2009.3.26 どうしても賛成できませんでした

 依存症にもいろいろあります。

アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症、一日1回はデパートに行かなければ落ち着けない買い物依存症、ジョギング依存症というのも聞いたことがあります。TVの『クローザー』のブレンダ捜査官はスィーツ依存症です。私は、ガーデニング依存症なのかもしれません。

 秋から準備してきた花たちが咲き始めました。時間があれば、庭に出て草を取ったり、パンジーの枯れ花を取ったりしています。「お花が本当に好きなのね」と親切な人から花の苗を頂いたり、クリーニング屋さんで庭の隅に広がった都忘れとホトトギスの苗を図々しく頂いたりして悦に入っています。

 夜遅く帰って庭に出られないといらいらして眠れません。翌朝早く起きだして、朝食の準備そっちのけで花の手入れをしています。

 玄関周りは、プランターの花がほぼ咲き揃いました。今年のテーマはカレー屋さんの奥さんのアドバイスで『白』です。でも、どうしても桜草やミニシクラメンやビオラのピンクや薄紫が入ってしまいます。

先日は、日本桜草をいただき夢心地でした。この前までは、おかずをくれる人が大好きでした。でも今は、花の苗をくれる人が一番好きです。

2009年第1回定例県議会が昨日終わりました。

最終日は、知事提案の教育委員選任の議案を審議しなければなりませんでした。新聞等でご存知のように、多くの県民の方が予想していなかった小矢教育長の再任が提案されていました。

私は、小矢さんが嫌いではありません。行政マンとしてこれまで人事課長や県立病院の事務局長として素晴らしい仕事をされてきました。教育長になられた時も「現場主義」を強く押し出し、その誠実な人柄に期待し、信頼してきました。

しかし、昨年6月14日の県教委汚職事件以降の対応はどうしても理解ができませんでした。採用取消や自主退職を強いられた21人の若者がいます。未だに苦しみ続けています。採用された人たちも心に傷を負っています。そんな人たちが勤めていた学校の子どもたちや保護者や職員もどれほど苦しい時期を過ごし、いろいろな思いを引きずって今に至っていることでしょう。県教委は、やましい事実が確認できたから断腸の思いで処分をせざるを得なかったと言いますが、口利きルートは開示せず、事件の背景はまったく明らかにはされませんでした。到底納得できる状況ではありません。

さらに、『教育委員会改革』がいつの間にか『教育改革』に変わり、「現場と一体となって『教育再生』に取り組まなければならない。信頼回復をしなければならない」と何の罪も犯していない学校現場に『学力向上』を求めています。

来年度の予算では、各市町村(18市町村)の教育委員会に全国学力テストの結果を公表することを求め、その向上のための計画を立てたところにだけ教員をたった一人つけるというのです。そして向こう3年間で学力テストの平均正答率を全国平均より上を目指すことと九州1位を目指すことを決めました。そんなことを求められる学校は大変です。18人だけ人を付けて一体何点上げようとしているのでしょうか。目にみえる点数学力を上げることばかりを求められる子どもたちは益々追い込まれ、感性はずたずたにされそうです。

自分たちの犯した責任のすり替えがされるようで、私は到底この再任には賛成できませんでした。ですから採決の時には起立しませんでした。

結果は、43人中、賛成22人 反対7人 退席4人で小矢教育長の再任が決まりました。

混乱が予想され、イライラしないためのサプリメントを飲んでいきましたが効き目はありませんでした。

来年度は、文教委員会に属し、教育長とも対峙します。

子どもたちにとって本当に大切なことを話し合っていきます。


2009 3.9 現場に宿る神様

 2週間前までは、選挙カーに乗っていました。

しばらくは、人を見れば頭を下げ、車に乗れば、窓を開けたくなり、自然に手を振ってしまうという状況でした。体が勝手に反応してしまうことがおかしくて一人で笑ってしまいます。

 大分市選挙は、好成績で終えることができました。危機感の中で、最終盤の追い込みはものすごいものがありました。お騒がせをしました。ご協力いただいた方にお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 休む間もなく、すぐに第1回定例県議会が始まりました。今議会は、予算を決めるので1ヶ月という長丁場です。いつものことながら毎日ストレスを溜めています。

 それで夕方の時間を見つけては、気ままに訪問をしています。

二豊学園では、雨の中、お別れサッカーをしていました。先生チームと生徒チームです。見ている私たちは寒いのですが、選手からは湯気が立ち上りそうな熱気を感じました。

翌日の卒業式に出席する生徒がいます。公立高校の受験を控えた生徒がその大半でしょう。

ハーフタイムに会話を交わした時の子どもたちの生き生きとした表情、学園で支えてこられた方々の努力の跡が見て取れ、頭が下がります。16日にはこの学園を去っていく子どもたち。どうぞ自分を大切にしてください。何でも話せる友だちを作ってください。あなたのことを支えてくれる大人と出会ってください。と祈るような気持ちになります。

 学校に伺うと先生方が教育課題について職員室でたくさんたくさん語ってくれます。お饅頭やワッフルをいただきながら真摯に耳を傾けます。一日張り付いて生活を見せていただかなければなりません。4月になったら早速取り掛かろうと決めました。

 一昨日は、足を伸ばして豊後大野市まで行ってきました。ろう学校の幼稚部で一緒に勉強したMさんが、保育所で保母さんとして働いています。

 重度の難聴ではなかったMさんの聞こえが悪いということは、家族もすぐには気づきませんでした。彼女が初めてろう学校を訪れたのは、4歳を過ぎていました。お母さんは当時妊娠中で、大きなお腹を抱え、おばあちゃんも一緒に雨の日も暑い夏の日も列車で彼女を連れて学校に通いました。

小学校、中学校、高等学校、国立大学と進んだ彼女のがんばりと家族の支えは想像を絶するものがあるかもしれません。

 0歳児の担当をしているという彼女は、小さい頃のちょっぴり頑固で人見知りのMちゃんではありませんでした。幼子を膝に抱いている姿は、まるで優しいお母さんのようでした。

きっと、いろいろなことで悩んできたことでしょう。人の何倍も努力し苦労もしてきたことでしょう。がんばり過ぎないでね。あなたらしく、あるがままの姿をさらけ出して、あなたを支えてくれる仲間を作ってね。そしていつの日か本当のお母さんになってね。祈らずにはいられませんでした。

 議会の中で一日中書類とにらめっこし、説明や意見を聞くことは有意義なことです。しかし、その裏打ちは、それぞれの現場でしか見ることはできません。

現場には神様が宿っていると信じています。

 今日は、庭仕事をしました。パンジーとビオラの枯れ摘みをし、芝生の中の草を取り、枯れたマーガレットを取り除くと充足感が体中にみなぎります。遅くに植えたチューリップも全員芽を出しました。

いつの日か一日中花壇で過ごせる日が訪れることを夢見ています。この際とばかり、買い物道路の草を掃き、終わった水仙の処理もしました。

 毎朝、30分ずつ芝生の草取りをしながらたちあおいとカタナンケカエルレアが届く日をわくわくしながら待っています。

夕暮れ時の豊後大野


2009 2.12 こわしたくないもの

 デジカメがおかしくなっていました。

 「母と女性教職員の会」に漫画家の石坂啓さんをお招きして、講演会を持ちました。彼女の話は素晴らしく、胸がスカッとし、いろいろ勉強になりました。

この際とばかりに「一緒に写真を撮らせてください。」とお願いし、3人で写りました。でも、うまく写っていませんでした。

 この前から、被写体の代わりに、ピンクや黄緑の不思議な線が出てきていました。まるで明るい心霊写真のようです。カメラやさんで診てもらうと、「CCDカメラがダメになっています。どうしますか?修理に1万円以上かかります。本社に送るのでひと月くらいかかります。カメラは、今は、2、3万でありますよ。」と暗に買い替えをアピールされました。

 このカメラは、議員になって初めて買ったものです。(一緒に飛行機に乗って群馬に行ったね。東北にも北海道にも行ったね。鳥海山や弘前城を撮ったね。宮古島にも奄美大島にも行ったね。上海で敬輔の元気な姿が撮れた時は本当に嬉しかった。セスナから羊の群れも撮ったね。)と思い出が甦ってきます。本当に頑張ってくれたデジカメです。私の6年間の活動を支えてくれたのがこのデジカメでした。

 カメラは、必需品なので買い換えることにしました。キャノンは嫌です。

パナソニックにしました。

 2月8日に賀来校区公民館の落成式に呼んでいただきました。

どこを見ても機能的に作られています。素晴らしい備品が揃い、改めて多くの関係者の尽力に感謝しました。でも、時々古い公民館を思い出します。私は、そこで実用書道を習っています。忙しいので三分の一も出席できていません。ですから字は一向にうまくなりません。

 夜は、大きなむくの木にぶつからないように慎重に駐車します。館内に入ると独特のにおいがしていました。字を書いているかたわらを電車が通り過ぎる音が聞こえ、2階からは、軽快なフラダンスの音楽が聞こえてきていました。

 公民館と同じように緑を残しながら開発がすすむ賀来地域ですが、農業後継者の問題や一人暮しのお年寄り、老老介護の問題が出てきています。これからは、親切なお節介が求められているのだと思います。

 落成式では、賀来に昔から伝わる「国分神楽」が上演されました。神楽には、宮中で行われる御神楽(みかぐら)と民間で行われる里神楽(さとかぐら)と二通りあることを知りました。私が幼い頃見ていたのは、里神楽だったのです。一つの演目は30分以上あり、音を奏でる人も太鼓を叩く人も演じる人も大変です。

 「国主」という演目にひょっとこの面をつけた人が登場しました。お客さんの中に入りこみ、いたずらをしたりお捻り(おひねり)を貰ったりします。私も突然頭を撫でられました。子どもを抱き上げて舞台に上がり、踊ります。子どもは神様に頭を撫でられ、親の元に返されます。僅かな時間なのですが、突然抱き上げられた幼子の顔はひきつり、泣き叫んでしまいます。少しだけ大きな子どもは泣いてはいけないと感じながら、不安いっぱいの表情をしています。

大人たちはその表情を見守りながら、子どもたちの成長を祈ります。

 消防団の人を中心に「国分神楽」は伝承されています。

 新しいデジカメの初仕事でした。


2009 1.30 つかの間の休日に

 「健康のために何かスポーツをやっていますか?」

 出前講座で伺った豊後高田市立三浦小学校の子どもたちからお礼の手紙が届きました。こんな質問も書かれていたので、早速お返事とお礼を書きました。

 運動しなければ・・・と思いつつも何にもできていない状況にかなり焦っています。以前は、つれあいと夜、歩いていました。それもいつしか途絶え、裏の整体の先生からは「年相応の肉体です。」と言われ、かなり筋肉が落ちてきているのを実感しています。妹の家から足こぎ用の器具も借りてきているのですが、居間の隅に追いやられています。

 戸次の足長おじさんからは、「最後は、体力勝負ですよ。一日一回でいいから、少し汗をかくようにしなさい。」と忠告されているのにそれも守られていません。

 母が、手伝いに来てくれたことをいいことに一日半だけ休みを取りました。

私は、県政報告の「わたげ」を9500部つくり、いろいろな所にお届けしています。郵便で700通発送しています。これが結構大変な作業です。表紙に宛名シールを貼る、お便りを入れたら封をする、切手を貼る(記念切手が好評です。)単純作業なのですが、時間がかかります。くも膜下出血で回復している母のリハビリになればと別府に迎えに行き、二人でテレビの前での家内作業です。

 母のことは、いつも妹に頼りきっています。こんな時こそ優しくしなければ、いつまでも親孝行ができるわけではない、と今回だけは目いっぱい優しい娘になろうと思い、時間を作りました。でも、作業を進めながら母の手順の悪さが目に付いてしまいます。もっとこうすればいいのに、ああまたシールをくっつけてしまった。と失敗を繰り返す母にいらいらし始める自分がいました。これって生産性や効率性ばかりを追求している資本家と同じじゃないかと気づき、愕然としました。

 手帳の中には、その日の計画が書き込んであり、一つひとつを消化することに追い立てられている自分の姿と丁寧にゆっくり仕事をしている母の姿は、あまりに対照的でした。

 1月27日は、佐伯の母の命日でした。今年初めて実を付けた千両と水仙を惜しげもなく切って母とお墓参りに出かけました。「お母さん、めったに来れなくてごめんなさい。」と手を合わせました。

 渋る母を引っ張ってスーパーに買い物に出かけました。庭にまだ植えられるスペースがあったので、花かんざしとアリッサムの苗を6株買いました。半分だけ我が家に植えて、残りをあげた時の嬉しそうな顔を見て、やっと元気な頃の母に戻ってきていると確信しました。

さて、来月の22日は大分市議会議員選挙の投票日です。でも残念なことに市内にはそんな雰囲気は見受けられません。アメリカ大統領になったバラク・オバマ氏のことや迷走振りがはなはだしい麻生総理を中心とした国会のことばかりに人々の目は釘付けです。世界経済は大切です。日本の政治も待ったなしの状況です。それと同じくらい大切なこと、それは、私たちの足元を見つめるということではないでしょうか。

私は、「子どもたちをまんなかに」と「子どもの瞳に輝きを」でがんばっています。


2009 1.8 厳しい幕開けの中でもほっとする瞬間

 新年明けましておめでとうございます。

声、高らかにはご挨拶できないような厳しい2009年の幕開けでした。

皆さまは、どんなお正月を過ごされたのでしょうか。

 暮れに体調を崩し、それでも世間の人がやるように大掃除や諸々の整理をして新しい年を迎えなければ・・・と焦ってばかりでした。

 私は、家の中が整頓されていなければどうしても落ち着けない性分です。

結構こまめに片付けをしているので、それほどの大掃除は必要ないのですが、(ああ、倉庫の中、戸棚の中、障子のさん、買い物道路の落ち葉の処理、何よりも書類の整理を・・・)と、気になるところはたくさんあります。結局、2日で終わらせなければならない状況に置かれました。

 毎年のことながら手はがさがさ、指先はささくれ立ってしまいました。

 31日に買出しに出かけました。と言ってもお正月の料理は、ホテルのおせちと岩田さんオリジナルのおせちと睦子さん特性のピザを準備していたので、おさしみやピザ用のチーズや果物などを買うだけです。よそのご家庭のようにかご一杯と言う訳ではありません。

かまぼこを手にとって倒れそうになりました。「1本1280円!」年越しそばとお雑煮に入れるだけですから、1本100円でいいんです。でも、商店には、いつものかまぼこは並んではいませんでした。体を屈め、手にとってはまた返すという作業をどのくらいしたでしょうか。結局、一番安い538円のかまぼこを買いました。レジでお金を払う時にまたびっくり。9000円近くかかりました。

物価の値上がりを痛感しました。「何が定額給付金ですか。今年は、主婦の財布の紐はますますきつくなりますよ!」と首相に向かって言いたい気分でした。

非正規雇用で働く人たちの解雇は、深刻な問題です。私は、暖かい布団で眠ることができます。食べるものもあります。しかし、路上で朝を迎えなければならない人が大勢いる。その多くは、若者である。この不条理を感じていました。日比谷公園の「年越し派遣村」で支援をする若いボランティアの姿をテレビで見ながら(それは、私たちがしなければならない仕事ではないか)と胸が痛みました。

 暗くつらい2009年の幕開けでしたが、心温まることがありました。11月に挙式したTさんからの年賀状には「実は、子どもが生まれます」と書かれてありました。計算するとちょっと早いのかもしれませんが、飛び上がらんばかりに喜んで早速電話でお祝いを伝えました。彼とは、2期目の厳しい選挙の時期を共に過ごしました。ずっと私のことを支えてくれた一人です。「今時こんな若者がいるのかしら」と思えるほど魅力的な人でした。就職、結婚と一年間の間に人生の節目があまりに多かったTさんの幸せを願っています。子どもに恵まれなかった私たちにとっては、息子に子どもができるような気分です。私は、経験したことのない躍動感を押さえることができませんでした。8月が楽しみです。

 1月4日には、恒例の団地の新年互礼会がありました。決して来賓ではないけれど、ご挨拶の機会を与えていただきました。私の話をみなさんが、頷きながら聞いてくださり、優しいまなざしで見守ってくださっていました。そこには、6年前、顔を強張らせ、緊張していた私はもういませんでした。

 見守ってくださる方々に甘えずに、丁寧に正直に仕事をしていきたいと考えています。昨年は、つたない「ときどき日記」を読んでくださる方々から、多くのアドヴァイスや適切な指摘をいただきました。悩むこと、苦しむこと、道に迷いそうになることが多い一年になるかもしれません。どうぞ、ご指導くださいませ。