日出生台では10回目となる

米軍実弾演習と、

これに対する

私たち住民運動の報告

Facebookページ「日出生台から平和な暮らしを考える」に
掲載したものを編集してまとめたものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎年、米軍演習が行われる前年の12月上旬に、

米軍の調査隊による日出生台演習場と関連諸施設への調査が実施されてきた。

しかし、今回、初めて、

米軍による調査委隊の日程は事前に明らかにされない事態となった。

2014年12月9日

「近々、米軍の事前調査隊がくるみたいなんだけど…」

来年1月の日出生台(大分県)での米軍演習のための事前調査が近々行われるかもしれない
との未確認情報が入ったのは、ほんの数日前のこと。 これまで過去9回の日出生台での米軍
演習において、事前調査が行われる前には必ず発表が行われ、テレビや新聞でも報道されて
きた。近々行われるなら、もう九州防衛局(以下、「九防」)や大分県からの発表があるは
ず。しかし、今回は、報道を見ても、いまだ発表はなされていない様子。

そこで、大分県の防災危機管理課に直接電話して、たずねてみた。

大分県の防災危機管理課の担当者の回答は、

・米軍の事前調査についての情報自体は、九防よりきてはいる。

・しかし、その内容の公開については、「九防も行わないが、大分県も差し控えてほしい」
 と言われているので、この情報は大分県として公表しない。

・今回、米軍の事前調査についての情報は、その日程だけではなく、
 そういったものが行われるかどうかも含めて、公表する予定はない。

というものだった。

驚き。

明日からの秘密保護法施行を前にして、情報公開が後退し、発表がギリギリになるんじゃないか
ぐらいは想定していたが、まさか、まったく公表しないでやってしまうつもりとは…。

今まで過去9回、普通に公表されてきた米軍事前調査の情報が、
いったいなぜ、今回から突然出なくなったのか?

その質問への大分県担当者の回答は

「九防の説明では、米軍のセキュリティ上の理由と、あくまでこれは調査に過ぎないから…」だという。

「大分県は情報公開の徹底を求めてきたのに、これはそれに逆行するものではないですか?」

との質問には

「九防は、来年の米軍演習についての情報はこれまで通り、しっかりと行う、と言っている」

同様の通知は、大分県だけでなく、地元1市2町にも行われているということだったので、
由布市の状況も確認してみた。すると、行政の担当職員らもこの対応に苦慮しているらしい。

秘密保護法による「秘密指定」が米軍演習において、いったいどこまで指定されているのか。

それ自体が明らかにされない以上、職員らが、あやまって「秘密保護法」に触れたりすることが
ないようにするには、可能性のある情報は、とりあえず、すべて抑えてしまうというような
ことになりかねない。 しかし、住民が不安に感じているこの問題について、まったく情報を
出さなければ、かえって住民の疑心暗鬼や不安を招きかねない。住民を安心させるためにも、
公開可能な情報は公表したいと考える自治体の職員もいるが、いったいどう対応したらいいのか、
苦慮しているらしい。

なんだか、これから秘密保護法が招くかもしれない、息苦しいヒミツ主義社会の一端をかいまみたような気がする。

 

上は12月10日の朝日新聞大分版の記事。

この記事では、防衛省は、朝日の問い合わせに、すでに9日から調査は始まっていると答えている。
大分県は朝日の取材に対して、九州防衛局より伝えられた情報について、公表を控えるように求め
られたと答えているが、九州防衛局は、公表しないよう県に求めたかについて「わからない」と回答。
防衛省は「調べないとわからない部分もあるが問題がある」と回答したことを記事は伝えている。
この最後の部分のあいまいさは、推測するに、防衛省、あるいは九州防衛局側は、直接的な表現での
「口止め」はしなかったものの、暗にそれをほのめかし、それに対して、大分県側が秘密保護法施行
の時期でもあり、勝手に解釈して、情報の公開を自粛してしまったのではないかとボクは思う。

懸念されるのは、こんな風に、情報公開が秘密保護法に触れるのではないかとの懸念から、
自主規制、自粛されていき、「秘密」の内容が特定されない中で、すべての関連情報が出なく
なってしまうこと。 危険な軍事演習や弾薬などが、住民の知らないうちに暮らしの周辺に
日常化するというような状況になってしまわないか、心配だ。

 

 


 

 

 

 


 

 

下の2014年12月16日の大分合同新聞、朝刊の記事。

大分県知事の定例会見。 米軍の事前調査でこれまでは出していた情報を 今回は非公開とした件について答えています。

 

 


2014年12月16日 、大分県に

米軍訓練の中止と、情報公開の徹底を求める要請を行いました。

 


(12月17日の大分合同新聞 朝刊記事)

 

以下、大分県に提出した要請書と添付した質問事項。

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大分県知事 広瀬勝貞 様

日出生台での米軍訓練の中止と、 米軍訓練に関するすべての情報の徹底公開を国に求めてください。
また、国が県や地元自治体に情報の秘匿を求めるようなことのないよう国に求めるとともに、
このような情報公開に逆行する要請を国より受けた場合には 毅然とした姿勢でこれを拒否するよう
大分県に求めます。

 

 日出生台演習場では、来年2月から、通算10回目となる米軍による実弾射撃訓練が、中止を求め続けて来た
私たち住民の願いを踏みにじって、またもや強行されようとしています。

 この米軍演習は、演習が開始される前に説明されていた「沖縄の県道104号線を越えて実施されていた155
ミリりゅう弾砲の実弾砲撃演習」という名目を、今や大きく逸脱し、155ミリりゅう弾砲だけでなく、小銃、
機関銃、重機関銃なども含めた、ありとあらゆる米軍の武器、兵器が使用される場とされています。砲弾につ
いても、7回目となる2010年の米軍演習では、それまで日出生台では一度も使われなかった白りん弾、照明弾
が使用され、以前の演習とはまったく様相が異なるものになりました。総砲撃数も年々増加、連射の激しさも
激化の一途をたどってきています。

 このような演習の拡大強化とともに起きてきたのが、米軍演習に関する情報公開の後退です。演習開始当初
は非公開ではなかった米軍部隊の移動情報が6回目となる2006年より非公開扱いとなり、米軍先発隊、本隊、
後発隊の日出生台演習場への入りと出に関する情報、米軍車両の大在埠頭からの陸揚げ、搬送、演習後の集団
外出の日程情報などが「テロの危険性がある」との名目の下、非公開となりました。

 さらに、つい先日12月10日、日出生台において実施されたと推測される米軍による事前調査において、過去
9回の事前調査では必ず公開されていたのに、今回は、米軍調査実施の有無も含めてすべての情報が非公開と
される事態となりました。  このような情報公開の問題は、一見、小さなことに過ぎないように見えますが、
こうして少しずつ演習の実態は見えなくなり、住民に危険が及んでいないかどうかといったことが確認のしよ
うがなくなっていきます。米軍の訓練を規定したはずの「米軍使用協定」の意味も根底から失われてしまいか
ねません。

 今回のような国からの情報秘匿要請に対して、毅然とした態度を取ることは、大分県や地元自治体が、これ
まで続いてきた米軍訓練の拡大と情報公開の縮小後退をくい止めるための数少ない抵抗手段であり、これを許
していて、「将来的な米軍訓練の縮小廃止」などありえないと私たちは考えます。よって、私たちは、標記に
掲げた内容について、強く大分県に要請します。 また、今回の米軍の事前調査隊の情報が非公開とされたこと
については別紙にて、質問事項を記載しました。ご回答頂けますようお願い申し上げます。

2014年12月16日 ローカルネット大分・日出生台

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添付した質問事項 12月16日  

 <大分県への質問事項> 12月10日に行われたと報道されている 米軍による日出生台の事前調査について、
九州防衛局(以下、九防)より受けた通知に関する質問です。

質問1)【九防より受けた内容について】
九防より、公表しないように指示されたというのは具体的にはどういう表現で指示があったのですか?

<大分県回答>
事前調査について「情報は非公開にしてください」という九防からの要請があった。
12月5日金に九防の局部長が県庁にきて、現地調査の日程、目的を伝えられた。
「取扱は米軍のセキュリティの関係があるので非公開とする。 県にも公表を控えてもらいたい」
と言われた。

非公開の理由: 事前調査の情報は、演習そのものの情報ではないから。
米軍が事前調査を円滑に行うため。


質問2)【九防より指示された公表、非公表の範囲について】
九防から伝えられた指示では、今回の米軍事前調査に関する情報は、事後なら公表していいのですか。
それとも事後もダメと指示されたましたか。(公表してかまわない部分といけない部分の指示があったのですか?)

<大分県回答>
九防から非公開の範囲など細かな指定はされていない。「米軍のセキュリティ」ということだったので、
事後に通知内容を明かすことについては問題ないのではないかと考えている。
前日(12月9日)に大分に入って、12月10日一日だけの調査。 演習場内の射撃場、輸送、
病院等の確認を行う、という通知を受けた。

 

質問3)【県の受け止め方について】 これまで過去9回行われていた米軍の事前調査の情報が、今回、九防より出さ
れなくなったことは、情報公開の後退と受け止めていませんか?

県としては、訓練情報の開示は重要なことと思っている。 協定更新の際にはあらたに覚え書きを作り、
情報公開についても盛り込んだ。 事前調査については、これは、あくまで事前の調査なので、今回の
ことが、ただちに情報公開の後退とは考えていない。 12月5日に防衛局が来た際にも、訓練情報の
公開について、九防に生活環境部長からきっちりとお願いしている。 昨日も、九防を訪ね、大分県の
状況も説明した。今後の訓練情報の開示をしっかりとおこなってほしいと要請したところ。

質問4)同様に、米軍演習そのものに関する情報が、
これまでよりも出なくなるといった事態への懸念はありませんか? そのような事態になったらどう対応しますか?

今後の訓練情報についても、これまで通りしっかりとおこなっていく。 県としては、情報公開の後退が
あるようなことがあってはならないと考えている。
秘密保護法とは関係なく、これまで通り情報公開を行うと九防は言っている。

対応は、大分県生活環境部 参事監兼防災危機管理課長 池永さん。

 

<個別の質疑>---------------------

【ローカルネット】4者協(大分県と日出生台演習場がある、由布市、玖珠町、九重町で構成)間で、
九防からの情報の扱いについて、公開、非公開の具体的な範囲などについて、確認しあったりしたのか?

【防災危機管理課長】お互いに具体的な確認、申し合わせはしていない。

【ローカルネット】一部、県議からの問い合わせなどに対して、県は今回の事前調査の情報を答えているようだが…?

【防災危機管理課長】非公開というのは、あくまで、公式発表はしないという意味。
(委員会の場ではなく)委員会所属の県議らに対しては個別に伝えてあった。
委員会に所属してなくても、県議からの問い合わせには答えた。

【ローカルネット】県民からの問い合わせには?

【防災危機管理課長】県民からの問い合わせはなかったので、わからない。

【ローカルネット】伝えた県議らに、非公開にするように指示したのか。伝えられた県議らに守秘義務があるのか?

【防災危機管理課長】それはない。

【ローカルネット】今回のような米軍情報が秘密保護法でいうところの特定秘密にあたることはないのか?

【防災危機管理課長】このような情報が秘密保護法の秘密にあたることはないと九防からも言われているし、
県もそう考えていない。今後も日出生台での米軍演習情報について、特定秘密に該当するようなことはないと考えている。

【ローカルネット】県自身も監視活動をやったらどうか?

【防災危機管理課長】訓練そのものの監視は、現地事務所に職員を貼り付ける形で取ってきた。
国がきっちりと責任を持ってやってもらうというのが基本。 平成25年協定が更新された。
協定をきっちりと守ってもらう。 情報公開。安全対策。覚え書きも策定しいる。
射撃時間については使用協定の覚書で、冬期は20時までと盛り込んだ。
米軍の演習も20時までしか行われない。 (過去9回の米軍演習は、21時まで実施された)

【ローカルネット】私たちは、米軍の演習や訓練、移動などが、大分県民の暮らしに被害や影響を与えることが
あったりすることがないようにチェックし、その内容を公表するという活動に取り組んできた。
こういった、今までずっとやってきたことが、これから先、秘密保護法に触れるようなことがあるのではないかと心配している。

【防災危機管理課長】 皆さんの監視活動や、その結果得られた情報を公表することが特定秘密保護法に
該当することはないと考えている。秘密保護法が該当するのは、地位や職業上、この秘密に触れる立場に
あるものが漏らしたときだけ。

 

ここで、時間切れとなり、終了。

最後に、「演習そのものの情報ではないから」という理由で、演習時以外の米軍関連情報が出なくなることは、
今後、同様の名目で米軍情報が非公開とされていく口実とされてしまうことを懸念していること。
今回のような情報公開の後退に対しては国に毅然と向き合っていってほしいことを伝えて、申し入れを終了した。

 

 


1月17日、
由布市議会、日出生台の米軍訓練に関する情報の
速やかな開示を求める意見書提出を全会一致で可決!


(2014年12月18日 大分合同新聞 朝刊)

日出生台演習場における在沖縄米軍による実弾射撃訓練の実施に伴う 速やかな情報の公表開示を求める意見書

 国および防衛省におかれましては、我が国の平和と安寧秩序のために平素よりご尽力を賜り、感謝申し上げます。

 さて、在沖縄米軍による日出生台演習場での実弾射撃訓練は、国の専管事項として平成9年に決定され、
関係する旧湯布院町、九重町、玖珠町及び大分県は「いかんともしがたい」と苦渋の決断をし訓練協定が
締結されました。その後、平成11年からこれまで在沖縄米軍による日出生台演習場での訓練は過去9回
実施されてきており、来年2月には10回目となる訓練が実施予定されていると聞いております。

 これまで、毎回の訓練実施にあたっては由布市および由布市議会はもとより、九重町、玖珠町および大
分県とも一様に、協定の遵守、市民の安全・安心対策についての万全の措置、訓練日程の縮小、市民の不
安解消のための情報の早期開示と正確な伝達、SACO特別交付分についての特段の配慮等について、再三
再四にわたり要請をして参りました。

 特に、市民の不安解消のための情報の早期開示につきましては、過去9回の訓練実施の度に情報公開が
後退してきているように思われます。今回、10回目の訓練実施のための事前調査の日程等について九州
防衛施設局より非公開の方針が出され、地元自治体として市民の安全安心を確保する上でも支障をきたし
ております。

 もとより在沖縄米軍による日出生台演習場での実弾射撃訓練は国の専管事項として実施されるものであ
りますが、その実施に際し由布市としましては、地元住民および市民の安全安心の確保のため、訓練期間
中の対策本部の設置、市民への訓練情報の周知、地元消防団および連絡所員による地域一帯の巡回パトロ
ール、地元小中学生の通学送迎補助といった措置を講じてきています。また由布市議会としましても「日
出生台演習場対策特別委員会」を設置し、市民の安全安心の確保に努めて来ているところであります。

 これらの市民の安全安心対策を講じるにあたりましては、何よりも防衛省及び九州防衛局を通じての訓
練に関する情報の速やかな公表と開示が不可欠であります。

 つきましては、来る10回目の訓練の実施にあたりましては、防衛省および九州防衛局には、これまで
以上に訓練に関する情報の積極的かつ速やかな開示公表をしていただけますよう、強く申し入れ致します。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 平成26年 月 日

大分県由布市議会議長 工 藤 安 雄

内閣総理大臣 安 倍 晋 三 殿
防衛大臣   江 渡 聡 徳 殿
九州防衛局長 槌 道 明 宏 殿

 


 

1月16日、演習日程ようやく公表

 

平成27年1月16日 防衛省 沖縄県道104号線越え実案射撃訓練の分散・実施について (日出生台演習場関連)

1 日出生台演習場における射撃訓練は、平成27年3月2日から13日までの日程で実施する予定です。

2 訓練部隊の展開・撤収等の日程については、次のとおり予定しています。

 2月下旬 訓練部隊 日出生台演習場 到着

 3月2日〜13日 射撃訓練期間12日間(このうち、射撃日数は10日間)

 3月中旬 訓練部隊 日出生台演習場 出発

3 訓練規模、人員及び砲数等(支援部隊を含む)については、次のとおり予定しています。

 (1) 規模:中隊レベル

 (2) 人員:約200名

 (3) 車両:約60両

 (4) 砲数: 6門

 


(2015年1月17日の大分合同新聞記事)


<2月10日大分合同新聞夕刊>http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2015/02/10/131317280

日出生台、米軍訓練前に 3地区で説明会

日出生台演習場で3月に予定されている在沖縄米軍の実弾砲撃訓練を前に、由布市と玖珠町は9日夜、
演習場に近い由布市湯布院町若杉と玖珠町の日出生、岩室の計3地区でそれぞれ住民説明会を実施した。

 若杉地区集会所の説明会には住民23人が出席。九州防衛局と市、大分南署、県の職員が訓練の概要や
安全対策について説明した。

 住民からは「部隊の到着や演習場出発期日をはっきりしてほしい。野焼きの予定が立たない」などの
意見が上がった。防衛局は「米軍の移動についてはセキュリティー上の問題がある」と答えた。

 日出生地区の説明会では、前回訓練(2012年)で米軍車両が演習期間中に県道を走行した問題を受け、
九州防衛局は「演習場内に看板を設置するなど対策を取る」と説明した。

(攻略)

 


2月13日、

大分県防災危機管理課より米軍の展開撤収日程について

通知をいただきました

 

九州防衛局より米軍部隊の日出生台への入出の情報が 入りましたのでお知らせしますとのことで、
伝えられた内容は以下の通り。

・2/23(月)先発隊 到着

・2/24(火)本隊  到着

・2/25(水)本隊  到着

・3/18(水)本隊  出発

・3/19(木)本隊  出発

・3/20(金)後発隊 出発

 

「米軍のセキュリティ上の都合」、 「テロの危険性がある」との理由で、 この数年、出にくくなっていた情報だ。

「今回は、公開するな、って九防から指示はなかったんですか?」 と聞くと、「なかった」とのこと。

この数年の情報が出なくなってきた状況と、 昨年末の米軍調査隊の入る情報さえも出なくなってしまっていた
「後退」状況からすると、 にわかに信じられないような話。

もちろん、大分県防災危機管理課が こうしてわざわざ電話連絡してくれるのも 米軍演習始まって以来、初めてのこと。

理由を尋ねると、

「県としてはこういった情報をしっかりと出していくことが 県民の安心、安全に役立つと考えている」

との説明。

確認したら、他の平和団体などにも同様に連絡が行われたらしく、今回は、防災危機管理課は積極的に情報を出す
方針で動いているらしい。

情報公開って、それさえすれば、 「米軍演習、どうぞやっていいよ」なんて話じゃもちろんないけれど、
情報公開の後退はいつも訓練拡大と平行して起きているので、 これをくい止めて、情報をしっかりと出させること。
秘密を当たり前にさせないようにしていくことは、 とても重要なことだと思う。


大分県防災危機管理課さん、 ご連絡、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。 米軍演習の将来的な縮小廃止に向けて ともに頑張りましょう。

 

<大分合同新聞>https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2015/02/14/002407860

23日に先発隊到着 日出生台米軍訓練  

在沖縄米軍が3月2日から日出生台演習場で10回目となる実弾砲撃訓練を始めるのに伴い、九州防衛局は
13日、部隊の到着日程などを県と由布、九重、玖珠の地元3市町に伝えた。過去には伝えていた米海兵隊
の到着時間や155ミリりゅう弾砲の搬入・撤収日程は前回(2012年2月)と同様、「米軍のセキュリ
ティー上の問題」を理由に非開示とした。
 県によると、先発隊は今月23日、本隊は24、25の両日に
演習場入りする。訓練終了後は本隊が3月18、19の両日、後発隊は20日に演習場を離れる予定。

 県内関係者の話では、過去の例から先発隊は福岡空港(定期便)から県入りし、本隊の大半はチャーター
便で大分空港に到着するとみられる。りゅう弾砲などは26日に大分市の大在公共埠頭(ふとう)から陸揚
げされる見込み。  訓練に伴う米軍情報に関して、防衛局は開示内容を狭めており、8回目からは部隊の到
着時間や装備品の搬入日程、9回目は海兵隊員が県入りする経路を開示していない。
県防災危機管理課は
「可能な限り詳細な情報の開示、早期伝達を求めている」と話した。

 


 

2月17日、玖珠町に、18日由布市、九重町に申し入れをしました。

-----------------------------------------------(以下、由布市への申し入れ文書。玖珠、九重町へも同趣旨)

由布市長 首藤奉文 様

日出生台での米軍訓練を一刻も早く廃止すること 訓練の情報公開の徹底を 国に強く求めてくださるよう、
あらためて求めます

 私たちは、日出生台演習場での米軍訓練の縮小廃止を求めて、日出生台の周辺住民を中心に、県内の
様々な人たちで構成する市民グループです。私たちは、99年の日出生台での1回目の米軍訓練の時から、
日出生台を見下ろす高台に監視小屋を設置、米軍演習が、国の事前説明や「米軍使用協定」に定められ
た通りに行われているかどうか、周辺住民の暮らしを脅かすような危険なこと、あるいはそれにつなが
る事態が見られないかどうかをチェックする活動に、住民どうしの協力で取り組んできました。

 しかしながら、これまで過去9回行われてきた米軍演習を振り返ると、事実は、私たちが求めてきた
米軍演習の「縮小廃止」どころか、むしろその逆で、米軍演習の「拡大、恒常化」の方向にあると言わ
ざるをえません。

 日出生台での米軍の砲撃数は、年々、増え続け、前回、2012年の訓練では、総砲撃数、夜間砲撃数
、ともに過去最多を記録する激烈な訓練が行われました。  「155ミリりゅう弾砲のみの演習」である
と説明され、「米軍使用協定」にもそう記されていたはずのこの訓練は、米軍側の要請によって、協定
そのものが修正され、米軍に小銃、機関銃など様々な武器を使用を認める「小火器訓練」まで追加され
ました。協定は、米軍が望めば、いくらでも書き換え可能なものであり、もはや訓練拡大の「歯止め」
にはならないと言わざるをえません。

 さらに、2012年の9回目の訓練では、あろうことか、深夜、155ミリりゅう弾砲を牽引した完全武
装の米軍車列部隊が、演習場の外の、住民の生活道である県道に出てくるという、前代未聞の事件が
起きました。米軍は「道を間違えた」と弁解しましたが、現場は道を間違えるような場所ではなく、
過去8回一度も起きなかったことが前回起きたのは、あわよくば訓練の使用範囲を拡大したいと考える
米軍が意図的にこれをおこなったのではないかと疑わざるをえません。  日本における米軍という存在
は、「日米地位協定」によって特権的に保護されています。公務中の米兵が事件、事故を起こしても、
通常、行われるような日本の警察の捜査、逮捕、取り調べができません。不平等な「地位協定」の存在
が、沖縄での度重なる米兵の犯罪、不祥事に繋がっているということはこれまでも指摘されてきたこと
です。今、それは日出生台を抱える私たちにとってもも同様に直面する問題となっています。

 このように、なし崩し的に拡大しつつある米軍訓練が、やがて私たち周辺住民の日常生活の安心や
安全を直接脅かすようになるのではないかと、私たちは大きな懸念を抱いています。

 そのようなことにならないように、地元、由布市にはぜひとも、日出生台での米軍訓練の一刻も早い
廃止と、同訓練に関する情報公開の徹底を強く国に求めてくださるよう、お願いいたします。

2015年2月18日

ローカルネット大分・日出生台

---------------------------------------------------------
<西日本新聞記事>

日出生台で米軍実弾訓練 廃止、情報公開申し入れ

在沖縄米海兵隊が来月2日から陸上自衛隊日出生台演習場(由布市、玖珠町、九重町)で実弾射撃訓練を実施する
のを受け、市民団体「ローカルネット大分・日出生台」は17日、訓練の廃止、情報公開の徹底を国に求めるよう、
玖珠町に申し入れした。  同ネットの浦田龍次事務局長ら3人が同町役場を訪問。「米軍の訓練は10回目だが、
なし崩し的に拡大、恒常化し周辺住民の安心安全を脅かしている」として、訓練廃止などを求める申し入れ書を
朝倉浩平町長に手渡した。朝倉町長は「県、地元3市町で訓練期間の縮小や情報公開を国に要請している。
今後も機会あるごとに求めていく」と話した。  
同ネットは18日も九重町、由布市に申し入れを行い、19日には同演習場近くに訓練の監視小屋を設置する予定。

=2015/02/18付 西日本新聞朝刊=

headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150218-00010004-nishinp-l44







 

 

 

・「日出生台で訓練ができない」として、自衛隊の203ミリりゅう弾砲の砲撃と、
  機関銃等の空砲射撃が、ゆふいん盆地の真ん中にある湯布院駐屯地で実施された。
  空砲と言っても、音の大きさや振動は実弾と変わらない。

 

・米軍演習開始前の事前説明会を実施しないまま砲撃開始。

 過去9回は必ず、演習開始前に、地元代表者、行政、
 マスコミを対象に、説明会が開催されていたが、
 今回は、米軍到着から演習開始までの日程が
 詰まっていることなどを理由に事前説明会を省略。

 昨年末の米軍調査隊の情報が出なかったことに対する
 批判を受けて、防衛局は
 「米軍訓練に関する情報はこれまで通り出す」と説明してきたが、
 やはり懸念したとおり、事前説明会がなくなり、情報の公開は大きく後退した。

・過去9回は、2月に行われていた米軍演習が、
 初めて3月に入ってから行われるということで
 観光地である湯布院や九重では、観光に対する影響を懸念する声も・・・。

・同じく、3月に米軍演習が行われることで、
 大分県や地元の自治体でも、3月議会が始まり、
 行政関係者、議員などが米軍訓練に対して、
 これまでのように注意を払うことができなくなる懸念。

・米海兵隊員200人が参加のはずであったが、実際は30人ほど少ないらしい。

・防衛局から、米軍が今回使用する車両は60両と公表されていたのに、実際には31台しか来てない。

・3月3日から開始された米軍訓練。
 「実弾演習は夜8時まで」という新しくできた合意事項を 
 米軍、初日から破る。

 しかも、今後も「米軍訓練が優先」と、
 新しくできた覚書を守ることよりも
 自軍の訓練を最優先する姿勢をあからさまに…。

 

・3月4日の恒例の公開訓練。米軍は、報道関係者をシャットアウトして実施。
 これまた過去9回にはなかった事態。

 参加した行政関係者、地元住民らには、
 もとより、そこで米軍から得られた情報や事実を外に公表するための
 技術や能力、態勢があるわけではなく、
 公開訓練での報道陣シャットアウトは
 まさに大きな情報公開の後退といわざるをえない。

 これはこの先の訓練公開の廃止に向けて、
 段階を踏んできているのではないかと疑わざるをえない。
 この米軍訓練の最大責任者であり、
 もっともよく知っているはずの米軍指揮官と、
 報道関係者が接触でき、話を聞くことができたのは、
 わずかに表敬訪問の後に、
 ぶら下がりで応じた12分のみという恐ろしい状況。

 なお、この公開訓練に関しては、
 報道は除外されてしまったものの、
 地元住民、行政関係者などのカメラ、ビデオなどの記録は許可されたため、
 その後、参加者から映像や録音、写真を寄贈していただいた。

 その中で、米軍のある担当者が今回、米軍が使用する砲弾の種類について
 4種類を持ち込んでおり、通常弾、照明弾、発煙弾(WPとスモーク弾)であると説明している。
 WPはWhite Phosphorusの頭文字で、
 英語圏では白リンと黄リンが共に「White Phosphorus」と表記されるため、
 日本語訳する場合には白リン発煙弾と黄リン発煙弾の二種類の訳が存在する(WIkipedia「白リン弾」より)

 公開訓練で米軍の担当者が説明した音声 kokaikunrenwp

 

・3月9日、今回の米軍演習6日目。
 米軍は総砲撃数193発という過去最多の激烈な実弾砲撃演習を実施。
 うち夜間砲撃も95発。夕方にはわずか20分の間に30発の連射を3回。
 あわせて90発を連射する激しい集中砲火が行われた。

 なお、この日は、午後2時からの演習開始と、開始時間は遅かったのだが、
 最初の20数発(そのうち半分は白リン弾と思われる砲弾)を撃った段階で
 原野火災が発生。1時間半にわたって燃え続け、自衛隊の消火ヘリが出動する事態となった。