トライアルバージョン

「僥倖〜Spirit〜(ぎょうこう〜すぴりっと〜)」
ジャンル:デジタルノベル
フリーウェア

原作完成2002年
ウィンドウズ95〜98
グラフィック:640X480・150枚
一本道
声なし

逆移植版完成2007年07月18日
ウィンドウズ3.1〜98
グラフィック:640X400・160枚
ハッピーエンド追加
パートボイス35種類

PSP版製作=2008年10月25日頃〜
PSP版完成=2009年10月23日
プレイステーションポータブル
グラフィック:480X270・166枚
シーンセレクト追加
音なし

作品の特徴
製作者が「キャラクターの名前を決めるのが苦手」だったので、人の名前が一切出てこないのが特徴(主人公は「お兄たん」ヒロインは「御前」等としか呼ばれない)。
音楽はタイトル画面とエンディングにしか用意されていない。
主題歌を使う案が初期段階からあったが、容量過多になる、歌いづらい、テストプレイヤーいわく「暗い歌詞」等々の理由により、
リアルタイムレコーディングのMIDI音源による演奏(所謂カラオケ版)になったが、それだけでも「音が出た!」と評価される。
だが、粗末な演奏の為、リメイク版ではステップ録音のMIDI曲に差し替えられている(こちらは歌ではなく純粋なBGMとなっている)。
ちなみに、プログラム的には「ダイレクトサウンド」の様に複数のPCM音源を再生できたらしい。
セーブ出来る様にするプログラムの勉強はしなかったので、シーン毎にパスワードを用意し、覚えたパスワードを入力して続きをプレイ出来る様にしている。
いつでも「メニューバー」にて入力可能。
プログラム実行ファイルが二つなので、少年と少女の二つのアイコンが作られた(リメイク版では少年のみ)。
原作はWindows95で辛うじて作られたので、メモリ容量の限界があったせいか(最大64MBまで)、データが前編と後編に分けられている。
その為一気にプレイ出来ず、後編に移る際には必ず「後編用のパスワード」を入力しなければならなかったが、
リメイクされる頃には開発環境がWindowsXPに移っており、一つに統合された。

経緯
過去にスーパーファミコンの「RPGツクール」でマルチエンディングのロールプレイングゲームを作った事が一度だけあるが、
序盤辺りまでしかテストプレイヤーに遊んでもらえなかった為か、
その後はどんどんゲーム性を排除し、一本道のアドベンチャーゲームやそれ以下の物しか作らなくなり、
この作品の様に「選択肢が一切出てこない」までになる(リメイク版でもほぼ一本道で、選択肢はたったの一回だけしか出てこない)。
そしてこの「僥倖」で初めて作品をじっくりと最後までプレイしてもらえた事にもなる。

開発当時は「泣けるゲーム」を目指して作られたが、作品完成後、テストプレイヤーにエンディングで「暗い!」と一喝され、泣かせる事に失敗。
主な舞台が「精神病棟」なので設定自体も暗い。
ゲーム開始直後は縁起の悪い単語から始まり、その後も「死」を筆頭に、延々と鬱になる(させる)様な展開を見せる。

作品のテーマが「精神」である訳は、2001年当時のCGアニメ映画「FINAL FANTASY」に影響された為である(サブタイトル「Spirit」が最も分かりやすい例だろう)。

その後の展開
約180日間かけて既存のグラフィックを全て描き直し、出来るだけ明るい結末を用意する為に、物語のラスト付近に選択肢を追加、
追加シナリオともう一つのエンディングを用意した完全版が作られた。

関連項目
泣きゲー
プレイヤーを感動させるかも知れないゲームの事。
鬱ゲー
プレイヤーを落ち込ませるかも知れないゲームの事。