有名な臼杵石仏のすぐ隣の田んぼに毎年美しい蓮の花が咲く。
休耕田を利用して数年前にオープンしたそうだ。
大賀蓮、八重茶碗蓮、酔妃蓮の3種類が咲く。
どれも綺麗だが私は八重茶碗蓮が好きだ。
夜明けと共に昨日まで半開きだった花びらがプリッ、プリッと音を
立てながらゆっくりと開き始める。
その瞬間、花びらの中から何とも言えない甘い香りが放出され、
それを嗅ぎつけた蜜蜂がどこからともなく飛んできて群がる。
不思議な自然のいとなみだ。私は陽が昇る前の8分咲きぐらいの姿が好きだ。
この日は雨上がりで畦道をブラブラしていると、八重茶碗蓮をベッドにし、
今目を覚ましたばかりのカエルちゃんを見つけた。
「カエルちゃん、おはよう〜」と声をかけた。

八重茶碗蓮。
こんなに形が良いのはめったにない・・。
ここは田んぼなのでカエルちゃんが沢山いる。
このカエルちゃんは何を考えているのだろうか・・。          

まだ早いと思ったが、待ちきれなくて行ってみた。
期待通り、眩いばかりの初々しい出で立ちで咲いていた。
まだ陽が昇らない早朝である。
おそらく、昨日辺りに開花したのだろうか、花びらも、花芯も、若さで輝いている・・。
ピンク色の濃淡と、花びらを走る筋のコントラストが絶妙の美を形作る・・。
葉っぱも全然傷んでなくて、緑の空間をピンクの花びらが遊泳しているみたいだ。