私はH15/春にこの大桜を始めてみた時、そのパワーに圧倒されてしまった。
広大な田園地帯の中にたった1本で、まるで原爆のきのこ雲の様に天に向かって
爆発している様に見えたのである。
この桜の木が持つ全エネルギーを一挙に爆発させているその生命力に感動してしまった。
樹齢400年の菩提樹だそうだ。やはりそうだったか・・。
もう何とも言えないオーラを感じてしまった。
花の色も薄いピンク色で白に近い。そして花びらはうつむき加減に下を向いており、
まるで源氏絵巻にでも登場してくる上品な女性を思い出してしまった。
気がついたら3時間以上も大桜の回りをグルグルと歩き回っていた。
次の年(H16/春)、私は家内を連れて再度訪れた。
下のライトアップはその時のものである。
この時もやはり感動したが、後からそれは間違っていた事に気がついた。
この年の9月の台風で大桜の真中付近の一本が折れてしまった。
今は真中がえぐられた状態になっているそうだ。それでもH17年の春は咲いたそうだが、
樹勢も弱っているとの事から、ライトアップは止めたそうだ。
それを聞いて私はライトアップを喜んでいた自分が間違っていたと思ったのだ。
あの強烈なライトアップは大桜にとって決していいものではないと思う。
1週間以上も巨大な照明設備で照らされて体調が崩れてしまい、
そこに台風が来て耐えられずに折れてしまったのでは・・
聞く所によると、大桜の開花している間は平日で2万人ぐらい、
土日はその2倍の見物客が訪れるそうである。
臨時駐車場、テント張りの売店、○○祭り・・などでそのゴッタ返し様は普通ではない。
大桜をあてにした商業主義に陥っている様な気がするが、どうだろうか・・。
どちらにしても菩提樹・一心行の大桜の体調管理を最優先に考えなければならないと思う。