ダイヤモンド大船はダメだったが、星生の雪山モルゲンロートはマズマズだった。
星生北斜面の薄いピンク色の光と影が美しい・・。
とにかく風が強く、硫黄山の噴煙も吹き飛ばされている。
それにしても、あの岩だらけの星生がトロトロと滑らかな純白に染まるというのは不思議な事だ・・。
3月になってこんなに九重が白くなったのは始めて見た。
不思議に思うと同時に嬉しかった。
朝日を受けた山頂部は眩しいが、北千里が浜はまだ目覚めていない・・。
この不思議なコントラストの中に九重の何かが潜んでいるのかも・・。

【幻想、地吹雪舞う・・】(H23.2.16撮影)

ここは三俣西峰山頂・・今冬三度目の強力寒波がやってきた・・             
今回の目的は、星生山北斜面のトロトロ雪面のモルゲンロートだ・・
しかし、スガモリ越に着くと、天気は急変・・吹雪ゴーゴーの嵐となった・・                        西峰への登りは登路が分からなくなり、腰まで雪に埋まりながら                             喘ぎ、もがき、這う様にしてやっとの思いで稜線に出る事が出来た。   
そこには、見た事がない幻想の世界が待っていた・・
北千里が浜からの烈風で出来たシュカブラと飛び散る地吹雪だ・・  
圧巻は、大船の肩からのスペクトル光線に照らされた雪煙の色の変化だ・・
ピンク色・・オレンジ色・・ゆらゆらと揺れながらダンスでも踊っている様に                        雪煙は飛び散り、舞い上がる・・何という美しさだ・・            
烈風に飛ばされる鼻水も、涙も忘れて私は呆然と眺めるだけだった・・。
三俣西峰からのダイヤモンド大船。(H17.3.7撮影)
3月になってこの年最強の寒波がやってきた。
ダイヤモンド大船に挑戦したが大チョンボが起きた・・。
大船山頂部から太陽が顔を出した瞬間、カメラの電池切れが起きてしまった。
パニックになってしまいウェストポーチからスペア電池が出て来ない。
大慌てでやっと取り替え終わった時はダイヤモンドの輝きは終わっていた(苦笑)。
やっと撮れたこの1枚は失敗作・・1分間の勝負だった。
  トロトロという幸せ(苦笑) (H27.2.14撮影)

今、九重で最も真っ白でトロトロの山・・それは星生山北斜面でしょう・・
今年はこの北斜面のピンクのモルゲンロートを見たくて2度目の挑戦・・
しかし、やはり三俣の天気は難しい・・
夜明け時のW峰は立っていられないくらいの烈風とガス嵐・・
ガス嵐が収まると、まばゆいくらいのトロトロの星生が姿を現した・・
この様な美しい姿を見れるだけでも幸せと言わねばならない・